西伊豆
1970年にビートルズは解散した。
解散というと聞こえは良いが、早い話が喧嘩別れである。
まことに人間臭い。
その数年前から、リリースされるアルバムのなかでポール・マッカートニーの歌う割合が妙に高くなった、とかジョンが不気味な風体のオノ・ヨーコをレコーディングスタジオに同伴するなど不穏な前兆はあった。
ファンも薄ら薄ら、解散の予感が頭をよぎっていたと思う。
直接的にはジョンとポールの確執が行くところまで行ってしまった結果であろう。
ジョージ・ハリスンも自作をもっと発信したい願望が限界まで達していたのではないか。
お味噌扱いもいい加減にしてくれ、と。
解散後はジョンとポールが競うように自作を発表した。
ジョージも弾けるように活躍しだした。
今あらためて聴いてみると、この時期には実に数多くの名作がリリースされていることに驚く。
Mother
Isolation
Remember
How?
Junk
Dear Boy
Tomorrow
My Sweet Lord
What is Life
All Things Must Pass
かくして1970年から1971年は名曲の宝庫となった。
ぜひ、皆さんにも聴き直してみることをお勧めしたい。