2007年9月17日月曜日

聖なる場所に祝福を(つま恋から一年)   2007.9.17

つま恋コンサートが行なわれてから一年が経過する。
(2006年9月23日)

吉田拓郎の最近の健康状態を知るたび、あの場所に立ち会えて良かったという思いを強くする。もしかしたらもう彼のライブを聴けないのではないか、という不安はいつも持っている。


友人Nから「つま恋に行かないか?」と誘われたのは去年の4月ごろだった。
このイベントに対する私の関心は、誘いを受けた時点ではあまり高くなかった。
当時の拓郎は時代の先頭にいた。今と当時とは時代が違う。
あの時のように盛り上がる訳がない。
わざわざ出掛ける価値のあるものなのか半信半疑だった。
何よりも31年前のコンサートにNは参加したが、私は行っていないことが大きい。
Nとははじめから思い入れが違っていたのだ。


9月に入りコンサート日程が迫ると急に不安感が頭をもたげた。
一日中、野外にいてバテないだろうか。
トイレは大丈夫だろうか。
この季節につきものの台風も来ていた。
雨模様の野外コンサートは悲惨だ。
私のエスティマで総勢四人で行く計画を立てたが、東名からの出口が
渋滞するのではないか・・・。


不安を払拭できずに迎えた当日。
幸い台風の影響はほとんどない。
私、N夫妻、Kの四人は一路、掛川へと向かう。
一年前の記録を見ると自宅出発6時、掛川インター到着8時15分。
渋滞も杞憂だった。
つま恋に到着したのは8時半。
入場券で事前にゾーンは決まっているが、少しでも好位置を確保するため早くも
長蛇の列ができていた。予想通り年齢層が高い。
上下10年くらいの同世代が並ぶ。列に並ぶとウキウキしてきた。


午後一時から夜九時までのコンサートは拓郎、かぐや姫が交代で務めた。
拓郎の歌う姿をこの目に焼き付けておこうと思った。
かぐや姫の歌がけっこう心にしみたのには自分でも驚いた。
中島みゆきの予期せぬ登場にも会場は大いに盛り上がった。
最後は夜空に花火が上がった。
夢でも見ているような夜だった。


その晩は掛川のビジネスホテルに泊まり翌日、市内を軽く観光して戻った。
車を走らせながら、Nが弾くギターに合わせて僕らは何曲も歌った。
まるで映画に出てくるようなシーンだった。


あれから一年。
聖なる場所(つま恋)に祝福を。
素晴らしい思い出として心に残っている。