新宿駅南口
寒い一日だった。
朝から無数の黒雲団と灰色の空が白黒模様を描き寒々しかった。
ヒートテック・極暖タイツなしでは出勤できなかっただろう。
500円高い超極暖でも良かったかもしれない。
新たな職場に身を投じて3ヶ月以上がたつ。
初めのうちは登場人物・関係区すべてが初耳で、どこの誰なのか名前を覚えるだけでいっぱい一杯。
業務も重要性・緊急性はいかなるものなのかの判断を付けることができない。
作業そのものもあっちで引っ掛かり、こっちでつまづく、という具合にスムーズに進められない。
一定の時間と業務をこなしていくうちに、仕事の軽重が見えてくる。
それはあたかも深い霧が晴れてくるようだ。
日々、刻々と流れてくるオーダーのなかから、これはスピードが大事だ、こちらは品質がスピードよりも優先するなど、軽重の見極めができてくる。
これができるようになると全速でタスクをこなす時と、速度を落とす時を作れるようになる。
昨日もまたひとつ、開眼することがあった。
私の脳細胞は再就職によって間違いなく活性化している。