今年、建国60年を祝った中国。
2009年度も経済成長率8%を維持する見通しだ。
北京オリンピック特需が終わっても、米国発金融危機後の景気後退を
受けてもなお力強く成長を続けている隣国・中国。
日本はいまなお回復途上で一進一退しているが、中国の好況のおかげで
恩恵を受けていることを忘れてはならない。
新日本製鉄、JFEなど鉄鋼メーカーは中国向け輸出が絶好調なのだ。
金融危機後に中国政府はいち早く50兆円超を投じて緊急経済対策を打った。
道路、港湾の国内インフラを整備させながら、自動車購入に対する優遇措置を
行って景気落ち込みを阻止した。
ここまで発展してしまった日本においては、民主党政権が言うように不況対策と
しての建設投資は効果が薄いだろう。
しかし発展途上にある現在の中国にはかなり有効だった。
10年前くらいからめざましい経済成長を続けているところへ、2008年秋に
米国発経済危機が起きた。
米国の借金(= 米国債)をもっとも肩代わり( = 購入)しているのは中国
だから、米国は中国にかつてのような強気な態度はとることができない。
オバマ大統領が日本に1泊したあと、中国に3泊したのも当然である。
2008年が米国の衰退の始まりだとするならば、それは同時に中国が世界一の
大国へと歩む始まりのように思う。
まもなく迎える2010年。
ますます中国のプレゼンス(存在感)が大きくなるに違いない。