民主党の敗北という結果で参議院議員選挙が終わった。
昨夏の衆議院議員選挙では民主党の圧勝だったのに、一年たたぬ
うちに厳しい審判が下ったと総括されている。
郵政民営化の是非を問う小泉政権下での選挙では自民党が圧勝。
そして昨夏は、民主党が圧勝。
今回は民主党が敗北。
これら結果が示しているのは、無党派層といわれるカテゴリーの
有権者が”移り気”だということである。
今回は移り気な無党派層の多くが「みんなの党」に流れたと思われる。
民主党の負け分のうち大部分は「みんなの党」が持っていたのである。
自民党も少し息を吹き返した結果となったが、これで古狸、いや
古参の主(ぬし)たちが調子に乗ってもらっては困る。
結果は裏目に出たが、菅首相が消費税論議を提議したことを私は
評価している。
日本の財政赤字解消は最重要課題であり、増税をせずに財政再建は
成しえない。
日本という船が沈没してしまうことが最も困ることである。
もちろん、無駄遣いをカットしていく作業と同時並行が前提の話だ。
「消費税率アップ反対」は有権者への甘いささやきである。
一時的に票を獲得はできるかもしれない。
増税を手放しで喜ぶ国民はいないからである。
しかし、国家の巨額な財政赤字を解消するために国民がいくばくか
負担しなければならないことは明白である。
借金は返さなければいけないものなのである。