札幌駅前
めっきり涼しくなった。
夜、日常品の買い物に出かけてそう感じた。
夏も終わりかけている。
震災直後に心配された首都圏の電力不足も、夏の峠を越したことで
ひとまず乗り切ったといってよいだろう。
企業、一般家庭が一丸となって取り組んだ節電努力の勝利である。
節電は国民の義務になり、この夏のキーワードになった感がある。
震災から真夏まで準備期間があったのも幸いした。
夏に電力不足が予測される、という情報は早いうちから流されて
いたから、大量に電力を消費する企業が輪番停電を行うなど対策を
施すことができたのは大きい。
一般家庭でもエアコンの温度設定を上げたり、無駄な電力消費を
控えるなど、小さな努力が集積されて大きな効果を上げた。
その一方で、若干気になることがある。
電力供給量を増やすために、それまで停止していた火力発電所を
かなり再稼働させたようだ。
もともと温暖化防止の一環で行っていたことなのだろうが、時計の
針が戻ってしまったのではないだろうか。
非常事態だから致し方なし、との判断だろう。
誰もそのことを指摘しなくなったことが気になっている。