Bing Wallpaperより
日本の大企業社長で最も気の毒な人はセブン&アイの井阪隆一社長だと思う。
2016年4月、セブン&アイの取締役会にて。
鈴木敏文会長(当時)がセブンイレブン・ジャパン社長の井阪氏(当時)を交代させる人事案を提出。
賛成6、棄権2、反対6で過半数の8票を取れずギリギリで成立しなかった。
そもそも井阪氏を交代させるという鈴木会長の人事案は不可解だった。
井阪氏率いるセブンイレブン・ジャパンは5期連続で増収増益だった。
普通に考えれば交代させる理由がなかった。
一説にはセブン&アイのカリスマ・鈴木会長が、子息に世襲させる布石なのではという噂話も裏では飛び交っていた。
人事案が不成立に終わった直後に鈴木会長は退任を発表。
セブン&アイは翌5月に井阪氏が社長に就任して現在に至っている。
その後、セブン&アイは昨年、懸案だったそごう・西武を米国投資会社へ売却。
百貨店を切り離した後の懸案は、業績不振が続くイトーヨーカ堂をどうするかだった。
そこへ降ってわいたのがカナダのアリマンタシォン・クシュタールからの買収提案だ。
カリスマ会長に社長を解任されそうになる、そしてコンビニ(セブンイレブン)に注力しようとする矢先に買収提案、と井阪氏は気が休まらない。
井阪社長は内心、「つくづく、自分はツイてない」と思っているのではないだろうか。