目が覚めて時計を見ると朝の5時15分だった。
少し早いかな、とは思ったが「起きちゃえ」と床から出る。
私の休日は朝風呂から始まる。朝風呂は仕事がある日には入れない。休日だけの楽しみだ。
軽めに全身を洗ってすぐ湯船に浸かる。そのうちに頭や顔面から汗が噴出(ふきだ)してくる。
のぼせないように、バスタブから出て洗い場で身体を冷やす。
のぼせないように、バスタブから出て洗い場で身体を冷やす。
冷えてきたなと感じたら再び湯に浸かる。これを2~3回繰り返す。
休日であることの喜びがじわじわと湧いてくる。
家内は「夜も入って、さらに朝も入るのはガス代がもったいない」と批判的だが、
私にやめる気はさらさらない。費やすコストに対する効果は大きく、私の中では充分許容範囲である。最近では家内も諦めたのか、うるさく言ってこない。
私の勝利である。”朝風呂戦争”に全面勝利したのだ。
昨日(3月31日 土曜日)は月末・期末の出勤日だった。
普段の土曜日は休めるのだが、期末に限っては伝統的に出勤日となる。
売上計上の〆は前日で終わっており、まったりとした雰囲気が事務所に漂う。
私は外出はせず、来期の予選編成準備や棚卸しに時間を割いていた。
昨日はむしろ昼よりも夜の部が大切だった。
売上計画達成に対する打ち上げ(飲み会)がメインイベントだ。
部下たちの努力と成果を讃え、労(ねぎら)う大切な時間だ。
個人成績は全員達成、グループ業績も達成で大いに意気上がった夜だった。
個人成績は全員達成、グループ業績も達成で大いに意気上がった夜だった。
全員が達成する、というのは滅多にないことである。
営業の世界は甘くないが、この喜びがあるから頑張れる。
そして、明日から新たな期が始まる。
「100%達成おめでとう!」と喜べるのもつかの間。またゼロからのスタートが始まる。
まるで電卓で「オールクリア」ボタンを押すがごときだ。やはり営業の世界は厳しい。
でも私はこの世界で生きていくのだ。
地道に粛々と、最後まで諦めず、顧客からの信頼を最優先にゴールめざして進んでいくしかない。
と、決意を新たにする。