こたつに入りながら昔のフォークソングを聴く至福の時。
今夜、”はしだのりひことクライマックス”の「花嫁」を聴いていたら、
想い出の世界に入ってしまった。
時は13年前(1994年)の3月。
神戸の小さな営業所に勤務していた頃。年齢39歳。
誰かと酒を呑みすぎて、終電車がなくなってしまったことがあった。
神戸から当時住んでいた豊中の自宅までタクシーを使ったら
相当の金額になるのは間違いなく、会社事務所に一人戻って
夜を明かすことにした。
春が近いといっても3月の深夜はまだ冷える。
営業所員が外出時に着用するジャンパーを机の上に敷き詰め、
さらに残りのジャンパーを掛布団代わりにして寝る体勢を整えた。
案の定なかなか寝付かれず、ラジオ体操に使うラジカセで
オールナイトニッポンを聴きながら夜明けを待つことにした。
その時、ラジオから流れたのがなつかしい”花嫁”。
(はしだのりひことクライマックス)
この歌がヒットしたのは1971年である。
あれから23年後の深夜、営業所で一人聴いた”花嫁”を私はいつまでも
忘れることはできない。
”花嫁”を聴くと今でも必ず思い出すエピソードである。
註:本稿は2004年7月17日に、ある掲示板に投稿したものを一部修正
加筆しました。