2022年11月16日水曜日

円安ドル高   2022.11.16

冠雪富士(横浜市緑区から)  11月16日





昨年秋から始まった米国のインフレ。
過度のインフレは国民生活を脅かす。
物価は安定していてくれないと安心して暮らせない。


インフレを抑えるべく、米国FRB(連邦準備銀行)は政策金利を継続して上げ、経済活動を冷やす措置を行ってきた。
政策金利が上がれば金融機関が企業に貸すお金の利息も上がる。
住宅ローンの金利も上がる。
したがって、経済活動は抑え気味になる。
経済活動が冷えてくれば物価上昇も鈍化する。
モノが売れないなかで価格を上げようと考える業者はいないだろう。


日米間では米国にお金を預けたほうが利息が有利になるので、円を売ってドルを買う取引が活発化した。
それにより急ピッチで円安が加速した。
急激な円安は日本経済へマイナスの作用をもたらすと判断し、日銀が保有するドルを売って円に換える”市場介入”も何回か行われた。
一時的にはドル円が150円/ドルあたりから145円/ドルくらいまで円高に戻る局面もあった。


ここへきてようやく米国消費者物価の上昇幅が鈍ったことがわかった。
インフレが収まりつつある兆候を示すデータが出たのだ。
一時は150円/ドルを越える円安も、直近では139円台まで落ちてきた。


米国が政策金利を上げることをやめれば、それだけで円安から円高へ動くし、逆に金利を下げるようになれば円高は加速する。
来年後半には米国FRBは利下げに舵を切るだろうというのがメインシナリオだ。


1年後には110円/ドル~120円/ドルくらいになっている可能性が高い。
それまでは海外旅行は我慢しておきましょう。