秩父宮ラグビー場 撮影:11月23日
勤労感謝の日にはラグビー早慶戦が行われる。
85年間続いてきた伝統である。
今年も友人たちと待ち合わせて秩父宮ラグビー場へと
出かけた。
今年は両校の力が接近しているので、競り合う好ゲームが
予想された。
前半を11-10 の僅差で慶応がリードして折り返し、後半
20分には17-17 の同スコア。
期待通りの展開にスタンドは盛り上がった。
どちらにも勝ち目はあったが、勝利を手繰り寄せたのは
昨年度のチャンピオンチーム・早稲田だった。
残り20分間に3トライをあげて慶応を寄り切った。
両校とも良い意味でのライバル意識を前面に押し出し
この日に向けて鍛錬を重ねてくる。
勝負が終わると互いの健闘を称えあい、ラグビーの基本
コンセプト No Side の精神を我々観客に見せてくれる。
これだから伝統の一戦は素晴らしい。
かつて学生ラグビー界では早明戦がもっともレベルの高い
ゲームだった。幾多の名勝負にファンは酔った。
しかし、ここ数年の明治の低迷は目を覆うばかりだ。
盛り上がりに欠く早明戦に代わって、早慶戦が緊張感ある
名勝負を見せてくれた。
◆No Side の精神◆
試合中は敵・味方に別れて戦うが、試合終了を告げる主審の
笛が鳴った後は、敵も味方もないという意味で No Side という。