2009年8月22日土曜日

日本の衰退を救う道  2009.8.22


撮影 8月21日 7:52




衆議院議員選挙まで残すところ一週間になった。
各政党、小選挙区の候補者の情報がだいぶ集まってきた。
そろそろ投票意思を固めるべき時である。



経済を再生します、景気を回復します、雇用を守ります、という主張を
全政党が発信しているが読者の皆さんはどう考えるだろうか。
私は以下のように考える。



これらはスローガンであって政策ではない。
小学校の時に「廊下を走らない」というスローガンがあったが、それと
大差はない。
ないよりはマシだが実行の道筋が曖昧である。
道筋が曖昧だから実現可能性は運任せである。

なかでも国民新党(綿貫代表)の雇用対策はひどい。
もともとあってもなくても影響のない、臓器で言えば盲腸のような政党だから
期待などしていないが。
それにしてもその雇用対策は滅茶苦茶であり苦笑するしかない。
国が雇用を用意し、300万人の働き口を確保するというのだ。
これは日本を社会主義国家にします、と言っているのに等しい。
しかもその財源は1,600兆円の国民貯金を使ってというのだから、国民に
税負担せよというのである。
こんな何も考えていない政党は政党を名乗る資格はないと思う。




今の日本で経済再生、景気回復、雇用確保を本当に実現するためには地域に
権限を委譲し、地域がフリーハンドで産業誘致を行えるようにすることだ。
そのために必要なのは二つのステップ。

①道州制の導入  

 今の都道府県単位では規模が小さい。首都圏、関西圏、九州圏などの
 ブロックに集合させること。各都道府県で行っている共通業務を集約し
 行政をスリムにする効果もある。(スリム化が最終目的ではないが)

②各道州に産業誘致政策を委ねる

 中国が発展しているが、あの広い中国全体が一斉に等しく発展している訳では
 ない。いくつかのブロック単位で競争しながら発展しているのだ。
 当然、発展が進んでいるブロックと遅れているブロックがある。
 各ブロックには知事がいて、なんとか外国企業を誘致しようと知恵を絞って
 いる。いちいち北京の中央政府にお伺いをたててはいない。
 中国は政治体制こそ中央集権であるが、経済は地域に任せる改革を行った。
 地域の知事のミッションは明確だ。任期二年間で経済成長8%を実現すること。
 できなければ交代させられるから必死になって取り組む。
 企業の事業部長みたいなのだ。

 大阪府知事(橋下知事)が主張している姿がこれである。
 企業税率を下げて関西に企業誘致したくても、何から何まで霞ヶ関が権限を
 握っていて何もできないのが今の日本なのだ。
 ここを根本的に変えないと中国、インドの発展に対抗できない。

 対抗できなくてもよいではないかという人がいるなら、今までの生活レベルを
 下げる覚悟のできている人である。
 収入がさがることを受け入れた人である。
 日本のGDPは早ければ来年度にも中国に抜かれ世界第三位になる。
 このまま無策でなすすべもなく、アジアの一小国家として落日の日々を送る
 ことを私はよしとしない。



海外から日本の各地域に企業がやってきてこそ人々の働き口が増える。
これが雇用確保だ。
働く人々が収入を消費にまわす。これが景気回復、かつ経済発展だ。
そして、国家財政も健全な姿になってゆく。
これこそが日本の生きる道なのだと確信している。



政治が大切な理由はここにある。
国家のシステム、枠組みを変えるのは政治しかできない。
私はこんな視点で8月30日に投票する。