ドコモのスマートフォン XPERIA を使って10ヶ月になる。
その間、ソフトウェアのアップデートが数回あり、最近ようやくスマートフォン
らしくなってきたという印象を持つ。
以前も書いたが、この機種はソフトバンクの iPhone が爆発的に売れて
いる状況に危機感を持ったドコモが急遽、市場に投入した製品である。
放置しておくとドコモユーザーが iPhone にスイッチしてしまう恐れがあり、
売上を奪われてしまうからだ。
ドコモには 「iPhone もどき」を急いで出す必要があったのだ。
発売日が昨年の4月1日。
たまたま当時使っていたケータイに不自由を感じていた私は、これを
機会にスマートフォンを使ってみようと、よく調べずにXPERIAを購入した。
今から思うと浅はかな判断だったなと反省している。
使ってみてわかったのだが、急いで出した機種だけに機能が不完全だし、
ソフトウェアの煮詰めがかなり雑だった。
機能面で致命的だったのは、従来使っていた(iモードの)メールアドレスが
使えないという、信じられないデメリットだった。
仕方がないから友人にメールアドレス変更の連絡をせざるを得なかった。
面倒な作業だった。
こんな基本的な点にまで目をつぶって発売しなければいけないほど、ドコモは
切羽詰まっていたのである。
ユーザーが困ることは事前に当然わかっていたはずだが、まずは不完全でも
「もどき」を出して、後からソフトのアップデートで不完全さを補っていくという方針
だったことは疑いがない。いわば確信犯である。
ソフト面での煮詰めの甘さは一例をあげると日本語入力方法だ。
詳しくは割愛するが「フリック入力」という iPhone で普及している入力の
方法にも初期には対応していなかった。
これまで行われたソフトのアップデートは記憶しているもので4回あった。
1.フリック入力への対応(6月)
2.iモードメールアドレスへの対応(9月)
3.OS(基本ソフト)をAndroid 2.1へアップデート(11月)
4.ピンチイン/ピンチアウトへの対応(1月)
ピンチイン/ピンチアウト・・・画面を二本指で触りながら拡げたり縮めたりすると
文字が拡大縮小する機能のこと。
さまざまな不自由さを我慢しながらXPERIAに付き合ってきた。
出来の悪い子供ほど可愛いというが、最近ではそうした気持に似た感情を
この端末に対して抱くようになっている。
確かにソフトのアップデートで進化していく特性もスマートフォンにはある。
まだまだ満足できるレベルではないが、今後の進化に期待している。
だいぶ、スマートフォンらしくなってきたから。