2011年4月20日水曜日

震災躁 2011.4.20

暖かくなったと思ったら、今日は朝晩冷えた。
コートが必要なほどではないが、少し身体が縮じこまる感覚を
味わった一日だった。


大震災に見舞われてから私自身で変わったことがある。
それはかなりしばらく続いた変化だった。
まず、食欲が旺盛になった。
とにかく腹が空き、たくさん食べられるようになった。
会社の同僚にも同じことを言った者がいた。
彼曰く、生命の危機に瀕した時の自己防衛本能なのではないかと。


もう一つの変化は、夜寝るのが遅くなったことである。
以前は疲れてさっさと寝ていたのだが、地震の後はおそらく興奮して
いたせいだろう、毎晩24時をまわる日が続いた。
しかも翌日、疲れを感じない。


4月5日の朝日新聞夕刊に作家・池澤夏樹氏のコラムが掲載された。
そのなかに「震災躁の後で、震災鬱がやってくる。」というくだりがある。
そうなのだ。私の変化は震災躁という言葉で説明できると思った。
精神がファイティングポーズを取っている状態である。
心身が妙に活性化されているため、ハラも減るし夜も眠くならない
躁状態に入っていたのだ。


躁状態は知らず知らずのうちに身体に負荷がかかるから、いつまでも
続くものではない。
さすがに今週くらいから、以前のように夜22時をまわると眠くなるように
なった。
日中も、昼食後などが特に眠い。
鬱にはならないが、躁状態は終わったのだ。


身体というものはきっちりバランスを取るものなんだなと感じる。
ここ1か月近く、私はまさしく震災躁状態にあったのだなと思う。