2011年9月24日土曜日

誰でもわかる欧州経済危機  2011.9.24

Photo by GR DIGITALⅢ



   連休二日目の朝。
   今朝もひんやりと涼しい。
   朝食には迷わずホットコーヒーを選択した。


   新聞、テレビで欧州の経済危機が報道されている。
   ここで簡単に解説しておきたい。
   グローバルな経済の時代だ。
   対岸の火事ではないから、大枠だけでも理解しておいた方よいと思う。


   まず発端はギリシャの国債が焦げ付く危険性があるということだ。
   国債とは国の借金で、いついつまでに利息を付けて返しますから
   お金を貸してください、の国家版だ。
   ギリシャ国債はヨーロッパ各国の銀行が保有している。


   ところが比較的最近、ギリシャの国家財政が大赤字であることが判明した。
   つまりお金が足りないのだ。
   そうするとどうなるかというと、国債の償還期限、つまり利息を付けて返す
   べき時期に、お金が返せない事態に陥る。
   (返せないことをデフォルト、と称する)
   その期限が12月とのことだ。
   もしそうなったら、ギリシャにお金を貸しているヨーロッパ各国の銀行が
   貸し倒れになる。
   ギリシャのせいでヨーロッパ各国の銀行が危うくなるのである。


   そうした事態を避けるために欧州中央銀行( European Central Bank :ECB)
   が10月にも、ギリシャへ大金を融資しようとしている。
   統一通貨のユーロを使う17ヶ国の日銀みたいな銀行だ。
   ただし、それで一時しのぎができたとしても、肝心なのはギリシャの
   国家財政がこの先きちんと立ち直るのか、という根本的問題が疑問視されて
   いる点にある。
   かなりヤバいのではないかという見方が強い。


   そんな状態だから、ギリシャ国債の利率はなんと年率80%だという。
   つまり10万円をギリシャに貸したとして、一年後には18万円になって
   帰ってくる(はず)ということだ。
   裏返せば、それだけ危険な国債だということになる。


   このところ、毎日のように欧州経済危機が報道されているのは、こうした
   背景があるのだ。
   大枠を理解して頂ければ幸いである。
   読者の皆さん、お金は大切に使いましょう。
   借金は速やかに返しましょう。