勤続30年の連絡を人事部から受け取った。
規定により10日間の休日と旅行費用が支給される。
30年もよく続いたものだという感慨はある。
工場実習(埼玉)、営業実習(大阪)を経て札幌へ赴任。
以降、東京、大阪、神戸、横浜、東京、千葉を転々として
現在に至っている。
今の所属は販売子会社である。
神戸の5年間、千葉の5年間も販売子会社だったから、
30年のうちほぼ半分は販売子会社勤務ということになる。
営業が肌に合っていたのだと思う。
いろいろな環境のなかで鍛えられ、精神も図太くなった。
自分なりの営業哲学もできつつある。
規定では来年、今の会社へ転籍を迫られる。
親会社へ戻るという選択肢もなくはないが、おそらく転籍を
選択することになると思う。
この年齢で親会社に戻ったところでポストもないだろう。
新たな仕事へ適応するのも億劫に感じる。
ならば報酬面でスケールダウンするだろうが、慣れた今の職場で
残りの会社員人生を全うするほうが自分にとって幸福な道だと
感じている。
上司も時々「どうする?」と聞いてくる。
そんな時に私は「まだ決めていないし、約束はできませんが
今の会社が許可して下さるなら転籍を考えております」と答える
ことにしている。
勤続30年。定年まで残り7~8年。
短いようで長くもある。
残りの日々を充実した気持で元気に働きたいものだと思う。