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2008年3月9日日曜日
ボクシング(内藤 vs ポンサクレック戦) 2008.3.9
昨晩のボクシング WBCフライ級タイトルマッチは好ゲームだった。
(内藤大助 vs ポンサクレック戦)
長年ボクシングを観て来た私が好ゲームと判断する基準は
以下のとおりである。
①戦う両者の力量が接近していること。
②クリンチ(意図的な抱え込み)が少ないこと。
③打たれると「効いていない」と言いたげにガードポーズを
やめて顔を前に突き出して挑発する、などの下品な行為がないこと。
特に私が嫌いなのは③の挑発ポーズである。
かつての辰吉丈一郎、最近では亀田興起がよくやる。
このポーズはもともとモハメッド・アリが始めたものである。
アリのように力が卓越している者がやるならばよい。
辰吉や亀田がやってもシャレにもならない。
辰吉などは明らかにダメージの残りそうな一撃を食らいながら
このポーズを取るから、もっと撃たれてボコボコになったこともある。
他人のポーズをそのままパクる精神が好きになれない。
そこにはオリジナリティのかけらも感じられない。
スポーツマンも芸術家と同様に能力表現者である。
一流のスポーツとは肉体を使った芸術だと私は思っている。
なぜあれほど早く走れるのだろう。
なぜあんなことができてしまうのだろう、と観ていて感激させて
くれるものである。
その意味において内藤は一流の表現者である。
ドロー判定(タイトル防衛)だったが、私の印象では勝っていた。
観る者を魅了する堂々たる戦いぶりであった。
これからも精進してほしいと感じさせる選手の一人である。