2008年度もあと二日を残すのみとなった。
今まで経験したことのない不況に見舞われた日本だが
心配した大型倒産は今のところ起こっていない。
かつての山一證券、北海道拓殖銀行に匹敵する大企業が破綻すると
経済への打撃と国民の受ける動揺は大きい。
このまま年度末を越してくれれば不況克服への第一ハードルを
クリアしたことになると思う。
明日、明後日を残しているのでまだ大丈夫だったと断定できないが、
このままで新年度を迎えられたとしたら、日本は経験から学んでいると
いえるだろう。
つまりバブル経済崩壊、失われた10年、小泉内閣での不良債権処理
などの教訓を生かした経済対策が功を奏しているのだ。
具体的には金融機関の貸し渋り、貸しはがし対策である。
経済の鍵はやはり金融機関にあることを私は再認識している。
無理な貸し出しだった低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)が
行き詰った結果、リーマンブラザースが破綻しAIGが実質国有化された。
本当に迷惑なことをしてくれたものである。
すべてを米国基準(グローバルスタンダード)に追従する風潮にも
反省の機運が高まっている。
顧客に実体ある価値を提供する企業(実体経済)を金融面で支える。
金融機関の暴走を未然防止し、本来のミッションに立ち返るよう
米国では法整備が準備中だ。
「金融商品で資産を増やす」ということは、つまるところギャンブル
なのである。
どんなギャンブルにも歯止めは必要だと思う。