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2009年10月21日水曜日
郵政官営化の失政を問う 2009.10.21
田園風景
一言(ひとこと)で言うならば、嫌な感じである。
日本郵政㈱の西川社長が退陣を余儀なくされ
後任に元大蔵官僚・斉藤氏が就任することになった。
この人事は後世に悔いを残すものとなるだろう。
政権交代の犠牲者となった西川社長を気の毒に思う。
私が嫌な感じを覚える理由は3つある。
1.論理的判断でないこと
国政に亀井郵政大臣の私怨に基づく情緒的判断が堂々と持ち込まれて
それに誰も異論をはさむことなくまかり通っている。
亀井氏は郵政民営化に反対し自民党を追放された人である。
その彼を郵政大臣に任命した時点で、この結末は予想できた。
政権交代の意義は国民生活を良くすることにあるのだが、そこから逸脱して
ただ単に自民党が敷いた路線を否定することだけが目的になっているように
感じている。
2.芝居が肯定されている
鳩山邦夫氏の大騒ぎ(簡保の宿売却問題、西川社長退陣要求)が正当化
されかねないこと。
鳩山氏は見るからに自己顕示欲が強い輩である。
顔にそう書いてある。顔は生き様を現わす。
安っぽい”正義”を振りかざし国政の場で大騒ぎした男の行動が、
今のところ肯定されてしまっている。
この点からも西川氏が気の毒でならない。
3.国民へのマイナス
民営化したはずの郵政のトップに元官僚がつくことによって、郵政民営化
どころか”官営化”に後戻りすることになった。
これは国営事業にお決まりの「低生産性、高コスト体質」を受け入れる
ことを意味する。
そのツケは税金の無駄使いで私たちに回ってくるのである。
私は民主党政権のベクトル、実行力には強い共感を感じている一人だ。
しかし、この事案に関してはとうてい賛成できないことを主張しておく。
読者の皆さんにも冷静に考えて頂きたいと思う。