高校一年の夏だったと思う。
クラスメートのタジマ氏に誘われて赤坂のTBSホールへ出かけた。
「ヤングタウン東京」という公開収録ラジオ番組を観に行ったのだ。
当時、私にはそんな行動力はなかったから誘ったのはタジマ氏からだろう。
タジマ氏にはお目当てのバンドがあったのだ。
PYGである。
PYGはグループサウンズブームが去ったあと、タイガース、テンプターズ
スパイダースから各2名づつ集まったスーパーバンドだった。
・沢田研二、岸辺おさみ(一徳) ・・・タイガース
・萩原健一、大口広司 ・・・テンプターズ
・井上堯之、大野克夫 ・・・スパイダース
いかなるいきさつでこのバンドが結成されたのかは知らない。
「花・太陽・雨」、「自由に歩いて愛して」の2曲をリリースしてやがて
解散していった。短命だった。
ヤングタウン東京では
「自由に歩いて愛して」を演奏した(はず)。
演奏が終わってステージから去るとき、私は沢田研二に向かって「ジュリー!」と
呼びかけた。
そのとき、彼がこちらに向かって手を振ってくれたことを鮮明に覚えている。
「自由に歩いて愛して」を聴くと、タジマ氏と行ったヤングタウン東京を
思い出す。