「J ポップを創ったアルバム」(北中正和 著:平凡社)を
午後、図書館で借りてきて一気に読了した。
1966年から1995年までに至る J ポップの変遷を
エポックメイキングなアルバムで振り返る稀有な本である。
ザ・スパイダース「アルバム No1」から始まり
はっぴいえんど、高田渡、吉田拓郎、キャロル、荒井由実、
井上陽水、大瀧詠一、竹内まりや、久保田利伸などを経て
ミスチル、スピッツあたりまでを網羅する。
五輪真弓、BOOWYなど、かつて私がかなり聴き込んだ
アーチストもいれば、初めて知る人たちも結構いる。
中島みゆきも「個性的なヴォーカルとソングライティングの
完成度の高さ」と題して、アルバム「私の声が聞こえますか」が
紹介されている。
好きな歌であるにもかかわらず持っていなかった「時代」を
この本をきっかけに iTunes からダウンロードした。
好きな曲はいつでも聴ける状態にしておきたいものだ。
「時代」がヒットしたのは1975年だから、私は大学2年生。
自分が何者なのか、何ができるのか、この先
どう生きて未来は幸福なのか、そうではないのか・・・。
暗中模索していた時期である。
多感でもあった。
巡る巡るよ 時代は巡る
喜び悲しみ繰り返し
今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって歩き出すよ
この歌詞は若かった私の心にすっと入った。
人生の本質をついた詩に思えたのである。
今でもその思いは変わらない。
名曲である。