2020年3月20日金曜日

長く儲けてきた業界      2020.3.20

 生田緑地 枡形山展望台から(川崎市多摩区)   撮影:3月17日




最寄り駅の駅前一等地に文具店が店を構えている。
またとない好立地だが、客で賑わっているとは言い難い。


私たちが小さい頃、学校のそばの文具屋でいろいろなものを買った。
学校指定のものもあった。
今思うとかなり儲かったに違いない。
文房具は定価販売だったからなおさらだ。


長く儲けてきた業界は他にもある。

米屋
ガソリンスタンド
理髪店
寿司屋
大工さん
新聞販売店

これら業界は時代の流れと共にその数を減らしてきた。
衰退した理由はそれぞれである。


文具店は個人需要を100円ショップ、法人需要は通販にやられた。
つまり競合負け。
米屋はスーパーマーケットが扱うようになって息の根を止められた。
免許、独占が解放された結果だ。

ガソリンスタンドはハイブリッド車などの台頭で需要自体が減った。
技術革新の結果だ。
理髪店はカルテル(組合)で守られてきたが、QBハウスなどが価格破壊を成功させた。
価格の高い、組合加盟の理髪店は閑古鳥が鳴いて久しい。
客は安くても整髪品質に大差ないことを知ってしまった。

寿司屋さんも大手回転ずしチェーンに客をもっていかれた。
寿司は贅沢な食べもので、そもそも価格が高すぎたように思う。
町の大工さんも大手ハウスメーカーに太刀打ちできなかった。
新聞はネットにやられ、自らもネット化して生き永らえようと七転八倒している。


長く儲けてきた業界はこうした要因で衰退してきた。
今、好業績をあげている業界も未来永劫の地位を保証されてはいない。
商売は実に厳しい。