2009年6月2日火曜日

GM   2009.6.2

             増上寺  撮影:6月2日



昨日、米国のGM(General Motors)が実質的に国有化された。
目論見としては国有化は一時的なもので、早いうちに再建できたら
自立するシナリオではある。
そのとおりになるか、そうでないかはわからない。
未来は約束されてはいない中での新たな船出である。
幸多かれと祈るしかない。



一方、わが国の自動車メーカーも厳しいサバイバルを強いられている。
先日の日経新聞によると、4月度の国内販売は惨憺たる結果で
終わっている。
トヨタが前年同月比32%減、日産が同じく31%減である。
企業のなかにいると、この数字が尋常でないことは誰でもわかる。
仮にこのまま推移し続けたら、GMの二の舞がわが国でも起きるだろう。
(あくまで、今の状態が継続したら、が前提である)



恨みごとを言っても始まらないが、米国金融業界が繰りひろげた
「過度のマネーゲーム」の罪は深い。
結局はギャンブルだったのだ。
その過程で経営者、従業員とも高額な報酬をむさぼったあげくの
破綻である。
米国の国民ならずとも怒りを禁じえないのも当然である。



喉もと過ぎれば何とやら、ということを我々は今こそ肝に
命じるべきである。
戦争体験ひとつ取っても、次世代に受け継ぐことはたやすいこと
ではない。
高い授業料を払った今回の経済危機から学び、二度と
繰り返させないこと。
これは未曾有の不況を経験することになった私たち世代の
共通の責務であると思う。




             ザ・プリンス パークタワー東京