2016年12月3日土曜日

迷惑老人の姿  2016.12.3

毛利庭園(港区六本木)




誰もが加齢による老化から逃れることはできない。
ただし、努力によって急激な衰えを防ぎ、それなりに健康で豊かな老後を送ることはできそうだ。
なるべくなら周囲に迷惑をかけることの少ない老人になりたいものである。


先日、ケータイ電話の料金システム変更のため最寄りのショップへ足を運んだ。
平日の午後のことである。
ショップでは来店客に番号カードを渡す。
銀行窓口と同じだ。
来店目的(端末購入、契約変更、故障)別に番号カードを渡され、イスに腰かけて順番を待つ。
新聞数紙やお茶、水もセルフサービスで用意されている。


私の順番は5人待ち、予想待ち時間は40~50分と言われた。
けっこう待たされるのだな、と思ったが待つことにした。
ところが30分たってもモニターに表示された待ち順番が動かない。
ある窓口で初老の男性客が若い女性スタッフ相手に長々と何やら喋っている。
この男が流れをせき止めているのだ。
この男が終わらないと次のお客が窓口に呼ばれることはない。


それでも我慢してさらに待った。
かれこれ待ち始めて1時間が経過した。
窓口では変わらずあの男が喋っている。
これ以上待っても無駄だとあきらめて、その日は退散することに決めた。


そんなことがあった2日後に、もう一度ショップに行ってみた。
平日の午前中だ。
午後よりはマシかな、と思って。
今度は2人待ち、予想待ち時間は30~40分とのことだった。
その日もまた、窓口で若い女性スタッフ相手にとめどなく話している老人男性がいた。
この前とは別の男だ。
ガラケーがどうした、スマホがうんぬんと長々と喋っている。
女性スタッフもうんざりした風ではあったが、ときおり相槌を打って嵐が過ぎ去るのを待っているようではあった。


幸い、別の窓口が開いて私の用件は終えることができた。
私が帰ろうとした時、あの老人はまだ窓口に居座っていた。
店から退出する際、私は男性スタッフに伝えた。

1.初老男性は若い女性スタッフに対応させないほうがいい。
 ただでさえ話が長いうえ、若い女性の登場で舞い上がり
 エンドレス・トーク・スイッチが入る恐れがある。

2.初老男性には男性スタッフ、それも強面(こわもて)男性に対応させるのが望ましい。

3.初老老人のおかげで困るのは延々と待たされる来店客である。
 対応させられるスタッフも困る。
 店のイメージダウンでお客が他社へ流れる要因にもなる。


きっとケータイショップではこの手の迷惑老人、とりわけ会話に飢えている初老男性に困っていることだろう。
すでに的確な対策を施した店もあると思う。
私たちは意識して迷惑老人にならないよう心したいものだ。


そんなこんなで、この投稿もいつになく長いものになってしまった。
気を付けるべきは、まずはこの私かもしれない。