気温がぐんぐん上がっている。
夜、外を歩くとそれがはっきりわかる。
外歩きから戻っても、これならシャワーだけで充分だ。
今朝、いつもより早起きして都内の病院へ行く家内に同行した。
渋谷区にある有名な病院だ。
通院する大学病院から紹介された専門医である。
7時過ぎに到着して、「受付くん」というマシンで
順番を取ると、この時点ですでに70番である。
いかに人気のある病院であるかがわかる。
受付を開始する8時までには100数十人が押し掛けて
すごい状態になっていた。
広々した待合スペースで家内と話をしながら待機していると、
隣に座っていた高齢のご婦人が突然、私たちの話に入ってきた。
お年寄りによくあることなので別段驚かなかったが
話の内容が少し気になった。
雰囲気、服装から裕福なご老人であることはすぐわかった。
亡くなったご主人が医者だったとか、孫が医学部に
通学しているとか、自慢話が混じるのである。
尋ねてもいないにもかかわらず。
きっと彼女は病院に来るたび、話し相手を見つけては
似たような話題を持ち出しているのだろうと推察した。
私が出勤のため病院から去ったあとも、再び同じご婦人から
同じ話がリピートされたことを、帰宅してから知った。
お年寄りの女性が話好きなのは元気な証拠。
しかし、自慢話はほどほどにしないと嫌味だ。
俗っぽく野暮な人と思われよう。
心とは裏腹の謙遜しすぎの人もこれまた付き合いにくい。
過ぎたるは及ばざるがごとし。
心したいものだ。