あざみ野駅
昨日の大相撲九州場所。
横綱・白鵬が関脇・栃煌山との取組で猫だましを見せた。
相手の顔の前で両手をパチンとたたく動きである。
栃煌山は二度の猫だましに不意を突かれ、ほとんど何もできず横綱に簡単に寄り切られた。
取組後の白鵬は照れ笑いを浮かべながらもドヤ顔だった。
北の湖理事長は「横綱のやることではない」と批判したと報道されている。
相撲界には横綱は奇襲などせず、堂々と受けて立つべしという価値観がある。
奇襲は下位力士にのみ許される。
北の湖理事長のコメントはその価値観に沿ったものだ。
一方、白鵬は勝つための作戦として猫だましを使った。
相撲界の伝統的価値観とは異なる外国人勝負師の価値観を
見せられた思いだ。
私としては意外性があり楽しめた取組だった。
単なる立ち合いの変化であれば横綱にはやってほしくないが、
こうした多彩な動きなら満足だ。
相撲は興行なんだから、とも思う。
しかし、絵にかいたように決まったからそう思うのかもしれない。
負けていたら「くだらんことやるからだ」と批判していた可能性もある。
その意味では横綱にはリスクのある動きだ。
やはり理事長が言うように横綱は猫だましをやらないほうが身のためだ。
それが結論である。