2017年2月28日火曜日

揺り戻し  2017.2.28

渋谷



今日は全国的に晴れ予報だ。
首都圏は最高気温11℃というから、ほどほど暖かくなる。
札幌も最高気温が2℃となり、氷点下の寒さから解放される。


春の陽気は三寒四温。
暖かくなったり寒さが戻ったり、変化はギザギザで起きる。
それでもトータルでみれば、少しづつ暖かくなっていく。
実社会(人間社会)もそれに似ていて、一方向まっしぐらということは少ない。
一進一退だったり、二進一退だったりしながら動いていく。


米国で富裕層とそれ以下の格差が大きくなり、是正すべしと主張したサンダース氏(民主党)が支持を集めた。
えげつなく広がった格差に対する”揺り戻し”の民意の高まりであろう。
結果的にクリントン氏支持者数がサンダース氏のそれを上回り、クリントン氏が決選投票に進んだ。
ただし、サンダース氏の主張は米国から消え去ったわけではない。
そのエキスは今後の米国政治に反映されるだろうし、再び大きな波を引き起こす可能性も残している。


そのクリントン氏を退けたトランプ氏。
クリントン氏にない新しさ、白人労働者層の不満・不安、オバマ政権の軍事・外交政策への不満、クリントン氏の醸し出す嫌な雰囲気、などなどを追い風に大統領に就任した。
トランプ氏は就任早々、前政権の政策を次々と覆(くつがえ)している。
TPP離脱、オバマケア廃止に続いて、軍事費の大幅増額にも舵を切る。
中東への関与から手を引いたオバマ政権の姿勢への”揺り戻し”だ。


トランプ氏の政権運営に行き過ぎがあれば、この先、揺り戻しの揺り戻しが起きるだろう。
わが国でも、小泉政権以降のだらしない自民党政権に揺り戻しが起こり、民主党政権が誕生した。
「こりゃアカン」と再び揺り戻しが起こり、今の安倍政権に至っている。
現実社会は行きつ戻りつ、より良い状態を模索しながら動いている。






2017年2月27日月曜日

初春に思う  2017.2.27

生田緑地



昨晩、いつもの時間にいつものルートを歩き、寒さがかなり緩んだなと思った。


けっしてまだ暖かくなったとまではいえない。
しかし、身体をきゅっと絞めつけるような寒さがなくなり、楽に歩ける感覚があるのだ。
寒さに身を固くしなくても済むような。
最後まで帽子なしでも耳が痛くならなかった。
少しづつ春が近づいていることを全身で感じた夜だった。


朝6時に起きてカーテンを開けると、外が日増しに明るくなっていることに気付く。
昼間の陽射しも明らかに真冬とは違う。
高く、強くなっている。
エアコンの設定温度も1℃下げてみた。


この前、新年を迎えたと思っていたが、もう3月。
時の経過は早い。
よく考えてこの先の予定を立てようと思う。
新年の誓いを思い起こし、気持ちを新たにして進みたい。







2017年2月26日日曜日

プレミアムフライデー  2017.2.26

池袋



一昨日(2月24日)はわが国初の「プレミアムフライデー」。


経済産業省の音頭による国民運動である。
安倍総理もどこかの神社で座禅を組んだことが報道された。
少し長めの「2.5日旅」、夕方からゆっくり「アーリーディナー」、平日昼間の「午後ブラショッピング」、友達みんなでゆっくり「夕飲み」、平日昼間にゆっくり「アフタヌーン街歩き」、昼からたっぷり娯楽施設で「アフター3エンタメ」、家族そろって料理を作り「午後パー(ティ)」、会社をみんなで「早あがり」、が提案されている。
目下のところ、この運動に賛同した企業数は3,930社である。※ロゴマーク申請企業数


役所の音頭による国民運動といえば「クールビズ」が頭に浮かぶ。
あれは忘れもしない2005年夏。
ある大学で商談コンペがあり、やっとのことで提案説明を終えたあとのことだった。
上長から電話があり、「明日からクールビズを実施する。ネクタイは外して出社するように」と言われたのだ。
政府主導のこの運動のことは知っていたが、営業部門とは無縁のものと思っていた。
世の中変わった、と思い知らされた瞬間だった。


今回のプレミアムフライデーは、かつて盛んに言われた「時短」が源流である。

・1992年 「労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法」(時短促進法)
・1994年 労働基準法改正・・・法定労働時間が原則週40時間に短縮


「働き過ぎ」、「ワーク・ライフ・バランス」というキーワードが語られるなかで、その対策手段としてプレミアムフライデーは生まれた。
今はまだ、3時退社を実施できる企業は儲かっている豊かな企業だけであろう。
総論賛成、各論さまざまなこの国民運動の行方を見守ろうと思う。





2017年2月25日土曜日

早咲きの桜  2017.2.25

 専修大学生田キャンパスにて



昨日、タカザワ氏(友人)と昼食をご一緒した。
氏は私の住む地域の病院へ数か月に一回のペースで通院している。
毎回、事前に連絡があり昼食を共にする。


天気が良かったので生田緑地まで付き合ってもらった。
この選択がよかった。
生田緑地に隣接する専修大学で早咲きの桜が咲き誇っていたのだ。




2017年2月24日金曜日

クロネコヤマトの宅急便    2017.2.24

古民家(生田緑地)



先日、わが家に配達される新聞の折り込み広告にヤマト運輸からのものを見つけた。
それには「ドライバー急募」と書いてあった。
その時は、「人手不足なのだな」程度に思っていた。


そのヤマト運輸では春闘のテーマが荷受量抑制と報道された。
昨年2013年、佐川が amazon からの仕事を断ったことはよく知られた話だ。
その分がヤマトに流れ、パンク寸前だという。
春闘のテーマになる位だから、現場の混乱と疲弊は相当なものだろう。


仕事が減るというのは困ったことだが、キャパシティを大きく超える受注も困る。
クリスマスにピザの注文がさばききれずパンクした会社もあった。
適量の仕事がコンスタントにあるというのがベストなのだろうが、なかなか簡単にはいかない。


会社員生活を振り返ってみると、「もっと受注を」というプレッシャーの連続だったように思う。
唯一、東日本大震災後とタイ大洪水の時だけは違った。
生産が極端に滞ったから、少ない製品をどう配分するかで会社中が大騒ぎした記憶がある。
考えてみれば当たり前で、「ほどほどでいいよ」なんてことになるはずがない。
常に拡大をめざすのが企業なのだ。


春闘でヤマト運輸がどのように決着させるか注目している。
宅配では不在・再配達のウェイトも高いと聞く。
お金にならず手間だけが増える再配達は、遠からず何らかの手を打たなければならないだろう。
受け取り側が1個あたり50円負担する、というのはどうだろう。
時間帯指定での配達しか受けないことが宅配便の基本ルールとなる。




2017年2月23日木曜日

代々木公園  2017.2.23

代々木公園



今日の首都圏は雨だが気温は高くなる。
最高気温が20℃の予報だ。
20℃なら立派な春の気温である。
明日から日曜までは天気が回復するようだから、各地の梅園に花を愛でる人が繰り出すのではないだろうか。


写真は今月上旬に撮った代々木公園である。
夕方に近い午後だ。
広場はご覧のように人と人の間隔が広い。
普段の生活ではこうした広々した空間にいないから、ここへ来るだけで心がスカッとする。


公園のなかを歩けば梅が咲いている場所もところどころにある。
ドッグランではしゃぐ犬たちを見ていると飽きない。
トイレも数が多く不自由しない。
渋谷に出かける用事があり、かつ時間に余裕があれば訪れてみることをお勧めしたい。


難点はカラスが多いこと。
気にならない人ならいいが、私はあの大きさと真っ黒な姿が嫌いだ。
鳴き声も押しつけがましい。
集団でガーガー鳴かれるとぞっとする。


2017年2月22日水曜日

2月22日(ゾロ目の日)  2017.2.22

クラムチャウダー



2月22日、ゾロ目である。


ゾロ目日は1月11日、2月22日、11月11日の年3回ある。
少ないという意味では貴重だが、ただ少ないというだけのことである。
でも、ゾロ目は縁起が良いと私は思っている。
若い頃、一時的にパチンコに夢中になった経験からだと思う。


あれは確かに面白かった。
7が3つ揃い、親番が7になるとフィーバー!である。
中央下部の入賞口が30秒くらい開きっぱなしになる。
そこにタマを打ち込めば、下からガラガラとタマが出てくる。
それを10回繰り返して終わるころには、2000発くらいの戦果になる。


いじわる、というか、おちょくりというか、7が揃いそうで揃わない台もあった。
776 とか778 とかを見せられると熱くなる。
遠からず777を見られるのではないかと思わせられてしまう。
そしてお金をどんどんつぎ込んでいく・・・。
ギャンブル依存症に陥る人の心理は今でもわかる。


もう何十年もパチンコをやっていない。
私がパチンコから離れた後、ギャンブル要素が強くなりすぎたのでさまざまな規制が入ったようだ。
炎天下の駐車場でクルマに子どもを残して悲劇が起きたり、サラ金地獄に落ちたりする人も少なからずいた。


ギャンブルは確かに面白い。
やりだすとやめられない怖さがある。
人間の弱さを刺激する魔物だ。
やはり遠ざかっているほうが身のためだと思う。


ちなみに、2月22日は猫の日だ。
wiki によると、愛猫家の学者・文化人が構成する猫の日実行委員会が、一般社団法人ペットフード協会と共に1987年に制定したという。
今日初めて知った。




2017年2月21日火曜日

変わりゆく渋谷  2017.2.21

渋谷駅



春の嵐が去り、青空が戻った。


今日の首都圏は降水確率が0%だという。
ところが、明日は再び西日本から天気が崩れる。
首都圏の木曜は雨予報だ。
日替わり天気は春の特徴である。


写真は一昨日(日曜日)撮った渋谷駅周辺の姿である。
クレーンが並び、建設工事が盛んにおこなわれている。
この工事は単体ではなく、あちこちを同時併行に改修・新築するもので100年に一度の大規模プロジェクトだ。
渋谷は今、大きく生まれ変わる途上にある。


渋谷駅街区エリアマネジメント協議会を中心として、以下の組織体が当事者となって進められているのだ。

・渋谷駅街区エリアマネジメント協議会
(東京急行電鉄株式会社・東日本旅客鉄道株式会社・東京地下鉄株式会社)
・渋谷駅南街区事業推進者(東京急行電鉄株式会社)
・道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発組合(参加組合員:東急不動産株式会社)
・渋谷駅桜丘口地区再開発組合(参加組合員:東急不動産株式会社)
・渋谷ヒカリエ管理組合
・渋谷駅街区土地区画整理事業施行者(東京急行電鉄株式会社・独立行政法人都市再生機構)
・国土交通省東京国道事務所
・東京都第二建設事務所
・渋谷区


目標は渋谷を「日本一訪れたい街」にすること。
現在、JRやルート246で分断されている街を東西南北、上下左右へ移動しやすくする。
鉄道の乗り換えを楽にする。
バスターミナルを新設し、羽田・成田へのアクセスを便利にする。


若者、外国人観光客で大いに賑わう渋谷が、さらにスケールアップしていく。
こうしたインフラ整備は投資効果のある、未来に希望の持てるプロジェクトだと思う。
期待したい。


渋谷の未来はどうなる?(←クリック!)





2017年2月20日月曜日

いつも音楽と共に生きてきた(Fleetwood Mac:Never Going Back Again) 2017.2.20

二子玉川駅ホームから



今日の首都圏は気温が19℃まで上がり4月の陽気になるという。
午後は雨確率60%との予報も出ているが、今現在の空を眺める限りでは本当かな、と疑問だ。


2月下旬に入り、気候が緩んできたことは明らかだ。
寒い冬の日にとびきり暖かい春の日が徐々に混じる。
3月になるとそんな暖かい日がさらに増え、やがて下旬に桜が開花する。
四季の移ろいがある日本は服装の切り替えが面倒だが、季節の動きを感じながら日々暮らすことは日本人の喜びでもある。


写真は昨日朝、料理教室へ向かう途上、二子玉川駅ホームから撮ったものである。
陽光の強さに春の訪れを感じる。
後から来る急行に乗り換えるため、ときどきこの駅でいったん下車することがある。
遠くまで見通せるので好きな場所である。


渋谷までの電車の中ではいつも iPod で音楽を聴く。
昨日は Fleetwood Mac の Never Going Back Again を改めて聴いて、私はこの曲がかなり好きなんだと知った。
皆さんのお好みに合うかどうか。
お聴きになってみてください。


Never Going Back Again(←クリック!)



2017年2月19日日曜日

生田緑地  2017.2.19

生田緑地



1月にクルマを買い替えた。
15年乗ったお古と別れる朝は、さすがに寂しい気持ちになった。
スクラップになるのか、どこか外国へ売られていくのか。


前のクルマはミニバンで大きかったから、駐車場でぶつけないよう気を使った。
実際、スーパーの駐車場で壁にぶつけたこともある。
だから乗るのが億劫だった。
新しいクルマは前と比べると格段にコンパクトだから、狭いところでも小回りがきく。
気軽に乗れるようになったことは大きなメリットだ。


新しいクルマになって出かけやすくなり、近隣にある生田緑地へ気晴らしに出向くことが多くなった。
公園内をぶらぶら散歩するもよし、カフェでお茶を飲むもよし。
自然あふれるこの公園が私はとても気に入っている。





2017年2月18日土曜日

ルーチン   2017.2.18

谷本川(横浜市青葉区)



毎朝、ほぼ6時に起床する。
起き上がる前に、うつ伏せになって枕に顎(あご)を乗せる。
5分ほどその体勢を保つ。
首のためにこの体勢をしておくと良いと思っているからだ。


次に、腕立て伏せをしながら上体を反らす。
10回やって布団から出る。
トイレで小を済ませ、書斎のカーテンを開け、玄関で新聞を取る。
リビングルームのカーテンを開け、洗面所で洗顔をする。
再びリビングへ移動し、野菜ジュース、ケフィアを飲みながら新聞に目を通す・・・。


これが毎朝のルーチンである。
少しづつ変化してはいるものの、ほぼこのパターンで朝が始まっている。
ポイントは布団の中での顎(あご)上げと上体反らしだ。
継続することで身体にプラスに働くと確信しているからである。
本当に身体によいかはわからない。
信じることを継続することで心理的な安心があるのだ。


昨日のこと。
昼食後、こたつに入ってマンションの窓から見える空を眺めていた。
白い雲が次々と右(南)から左(北)へ風に流されていく様をぼんやり見ているうちに、いつの間にか寝入ってしまった。
風の強い日はウチにいるに限る。
強風の吹く日に外出の用事がなくて良かった。


このところ、昼食後の昼寝がルーチンになりつつある。
食べて、こたつで温まっていると眠くなる。
起きた後、だるいのが気になる。
だから、まだルーチンとして定着まで至っていない。






2017年2月17日金曜日

日本のクルマは世界一  2017.2.17

FENDI(銀座)



今日の首都圏は19℃まで気温が上がる予報だ。
春一番が吹く可能性もある。
冬の訪れは木枯らし一号、春の訪れは春一番。
風が新しい季節を連れてくる。


先日、日本の強みだった家電業界が中韓にやられたことを書いた。
今日は自動車について書く。
日本の自動車メーカーは家電業界とは対照的に、その国際競争力をずっと維持してきた。


日本の自動車産業を語るには、まずトヨタだ。
トヨタはコストダウンや量産などオペレーション(カイゼン)に優れているだけでなく、世界に先駆けて開発し販売台数を増やしてきたハイブリッドカーが素晴らしい。
今までなかった新しい技術を生み出し、販売につなげた。
さらにプレミアムカー分野にも Lexus ブランドで切り込み、ベンツ、BMWの独壇場だった高級車市場へ一定のシェアを確保した。
私は日本人として、トヨタに強い誇りを感じている。
最近、マイカーをトヨタのハイブリッドに買い替えた。


日産もカルロス・ゴーン氏が経営するようになって、もともと持つ高い潜在能力が花開いた観がある。
ここ最近は立て続けにヒットを飛ばしている。
セレナに搭載した自動運転アシスト技術には、さすがのトヨタも危機感を抱いたのではなかろうか。
さらに、ノート e-Power では電気自動車でもなくハイブリッドでもない、新たな省エネ技術を搭載してきた。
その結果、1月の国内販売台数の1位、2位をノート、セレナが占めている。
ゴーン氏に10億円の給料を払う価値はあったと認めざるを得ない実績だ。


ベンツ、BMW、アウディなどドイツ高級車はブランド管理に優れている。
良いクルマを高く販売するマーケティングだ。
Lexus が一生懸命、彼らの背中を追っている。
それはそれで素晴らしいが、新たな技術を生み出す力はトヨタ、日産、富士重工が世界をリードしている。
この状況が続く限り、日本の自動車メーカーの未来は明るい。
いつまでもこのリードを守ってもらいたいと切に願っている。

2017年2月16日木曜日

北朝鮮  2017.2.16

生田緑地



北朝鮮は世界でも稀(まれ)なる世襲制社会主義国である。
社会主義国とは名ばかりで、実質は金一族による王朝独裁政治である。
その王の命令によると思われる異母兄暗殺がマレーシアで起きた。


もともと金王朝の初代(金日成)も、多くの政敵を粛清して権力基盤を築き上げた人物である。
革命のために血を流すことにためらいのない政治文化がある。
二代目(金正日)も強固な独裁を敷き、日本人拉致も彼の指示により大規模に行われた。


三代目(金正恩)の暴れん坊ぶりは今に始まったことではない。
国民は貧しいのにミサイル開発・核開発に国富を浪費し、独裁を極めて好き勝手にやっている。
金正日のDNAを引き継ぐ異母兄・金正男が、いつか自らの地位を脅かす潜在的脅威と考えていたのであろう。


この現代において、かような暗殺が行われることに不気味さを感じる。
考えてみれば、わが国でも戦国時代には似たようなことが珍しくもなく行われていたはずだ。
あの国は日本の戦国時代ほどの意識で政治が行われている。
その認識でわが国の防衛体制を考えなくてはならない。

2017年2月15日水曜日

東芝  2017.2.15

TIFFANY(銀座)



今日の首都圏は降水確率ゼロ。
私は夕方から外出するが傘いらずだ。
明日は全国的に南風が吹き、春を思わせる陽気になるという。
少しづつ季節が動いていく。


昨年はシャープ、今年は東芝。
債務超過に陥って先行きが危ぶまれる大企業だ。
シャープは液晶事業への過大投資でおかしくなり、台湾の鴻海に統合された。
東芝は歴代トップの虚栄心がもたらした不正会計と、米国原発事業を高値でつかんだ経営判断の誤りが原因だ。
事業の方向性を決め投資するのは経営陣の仕事だから、傾きの責任はすべて経営陣に帰するものである。


東芝は福島第一原発の廃炉という、日本国の大きな宿題を背負っている。
簡単にはつぶせない。
グループ従業員が19万人もいる。
大きすぎてつぶせない too big to fail の典型でもある。
私は同業の雄・日立に吸収させ、原発事業や重電事業と従業員を存続させるのが良いと思っている。
儲かるメディカル事業をキヤノンに売り、半導体も売りに出さざるを得ない状況だから、自力再建のシナリオが描けない。


思えばシャープも東芝も戦後の高度経済成長を形成した大企業である。
ここへきての衰退は日本の家電産業衰退をそのままあらわしている。
今や家電の主役はハイアールやサムソンなど中韓メーカーである。
日立やパナソニックはインフラ事業に業態を変えているし、ソニーもかつての輝きは失われている。


シャープ、東芝は日本の産業構造が変わっていくなかでの負け組だ。
東芝に関しては産業構造うんぬんの前に、歴代3トップが会社を壊したと言って差し支えないだろう。
経営ミス以外の何物でもない。
優秀な従業員をどん底に陥れた責任はとてつもなく重い。
この先、どんな着地をするのかとても気になっている。




2017年2月14日火曜日

今年も Blue Valentine's Day 2017.2.14

生田緑地



2月14日である。


2月14日といえばバレンタインデーである。
バレンタインデーといえば Blue Valentine's Day である。
毎年、この日を迎えるとこのワンパターンの繰り出しになる。
私がこのパターンを崩す時が来たならば、それは私がボケに入った時と認識してもらってかまわないだろう。


最近、アクセスしてくれるようになった方々向けに補足する。
Blue Valentine's Day とは大瀧詠一の名アルバム「ナイアガラカレンダー」の2月分として収録されている曲である。
私が社会人一年生で初任地・札幌に赴いたのが1978年秋のこと。
九段高校同窓のカンダチ氏が北大4年生として札幌で暮らしていたから、休日になるとちょくちょく遊んでもらった。
他に知り合いがいないなか、寂しさを紛らわす格好の息抜きを提供してもらった。


ある時、カンダチ氏から良いアルバムがあるから、と言って紹介されたのが「ナイアガラカレンダー」。
私はたちまちこのアルバムに引き込まれ、大瀧ファンになった。
アルバムの中で一二を争う好きな曲がBlue Valentine's Day、という次第だ。


未来世紀ジパング(テレ東)を観て知ったのだが、最近、世界的にカカオが不足しており価格が15年前と較べて3倍に高騰しているという。
産地が熱帯地域に限られるなか、中国やインドが豊かになるにつれてチョコレートをたくさん食べるようになったことが原因らしい。


チョコレート好きの人ならわかっているかもしれないが、最近のチョコレートはサイズが小さくなっているそうだ。
明治の板チョコも縦横1cm幅でサイズダウンしている。
バレンタインデーのチョコも、そのうちとんでもない高価格になり、本命の人にしか配りたくても配れない日が来るかもしれない。


Blue Valentine's Day(←クリック!)

2017年2月13日月曜日

売れっ子女優の引退と出家(dedication) 2017.2.13

生田緑地



若く人気のある女優が引退を決め、新興宗教教団に出家するというニュースが流れた。
宗教心の篤(あつ)い人にはその気持ちがわかると思うが、多くの無宗教日本人には不可思議で理解に苦しむ行動だろう。
私もその一人である。


わが国は民主主義国で信教の自由、行動の自由が保障されている。
一人の女性が人生を宗教教団に捧げることに何ら問題はない。
彼女の dedication の対象が宗教であり、女優業ではなかったということだ。
彼女の未来に幸あれと思う。


私も昨年後半から人生の目標の一つに dedication を掲げるようになった。
武田邦彦教授(中部大学)の影響である。
dedication とはなかなかしっくりくる日本語訳がないのだが、献身とか、何かに自分のできることを捧げること。
「Praise and Worship You」 というゴスペル曲のなかに dedicate my life(わが人生を捧げます)という歌詞が出てくる。


dedication を人生目標にしながらも、俗っぽさから抜けきれない自分もいる。
北方領土が戻ってくるという予測からロシア関連株を買い込み、予測を外して含み損を抱えているのだ。
でも私はこの俗っぽさを肯定的にとらえている。


人間は矛盾の塊。
人に対して優しくできる心と、意地悪な真逆の心が同居している。
世の中をプラス方向に導く建設的な心と、マイナス方向に足を引っ張る心。
活発な時期と沈静な時期。
積極的な自分と引っ込み思案な自分・・・。


矛盾する存在であることを認め、だからこそ意識してわが心を dedication へ向けさせていく。
取組み甲斐のある努力である。



2017年2月12日日曜日

横浜青葉  2017.2.12

野球グラウンド(横浜市青葉区)



昨晩は丸い大きな月が天上に輝いていた。
とても美しく、かつ寒い夜だった。
冷たい風も吹いていた。
わが国では昔から花鳥風月という。
冷たい風に吹かれながら眺める満月はまことに風流な存在である。


昼過ぎには日光浴と気晴らしを兼ねて、谷本川まで足を伸ばしてみた。
上の写真はその道中にあるグラウンドだ。
向こうに低い森が見え、なかなかのどかな風景である。
最寄り駅まで行くバスから見える、私の好きな場所の一つだ。


横浜青葉は都内まで1時間あればたいていの場所へアクセスできる。
便利さとのどかさが両立する郊外住宅地だ。
ここへ越してきてすでに20年がたつ。
何か生活上の変化がなければ、このまま終の棲家(ついのすみか)になるのかもしれない。
そう決めたわけではない。
終の棲家でも悪くはないと思っている程度のことだ。


電車に乗って15分のところに溝の口がある。
そこに週一回通って Gospel の練習を行っている。
近くに素晴らしいクワイヤがある。
とても恵まれているとつくづく思う。


谷本川




2017年2月11日土曜日

ドッグラン  2017.2.11

代々木公園



昨日、午後から雪が舞ってきたのには少々驚いた。


雪の予報はなかったところへ降ってきたからだが、たまにはこんなこともあってもよいと思った。
最近の天気予報は精度が高く外すことが少ない。
意外性がなくなったのである。
首都圏の住人にとって降雪は非日常的なもの。
たまには空から白いものが降りてくるのをぼんやりと眺めることも悪くない。


代々木公園のなかにドッグランがある。

楽しそうに走り回るワンちゃんたちを眺めていると飽きない。
リールを外されて、のびのび自由に動き回れる喜びがこちらにも伝わってくるのだ。
先日は小さな犬のくせに大きな犬を執拗に追い回す、ストーカーのようなワンちゃんもいて笑った。
大きな犬はとても迷惑そうで、ときどき「ウウォン!」と威嚇吠えするのだがチビは全く気にしない。
小さな犬の飼い主が大きな犬の飼い主に謝っていたが、険悪な雰囲気などみじんもなかった。
よくあることで慣れているのだろう。


以前、ここに書いたことがあるが私は犬が苦手だ。
ウォーキングの最中に散歩中の犬に出会うと少し引く。
大型犬だと身体がすくむ。
でも、ドッグランならこちらは安全なところから犬の運動を眺めることができる。
ここは大変気に入った。
天気の良い休日に、また出かけようと思う。








2017年2月10日金曜日

再度、孫正義氏  2017.2.10

 白菜とほたてのクリーム煮



昨日の投稿でソフトバンク決算発表のサイトを案内した。
すでにご覧になった方もおられるだろう。
西新井の暴れん坊ことダチカン氏もさっそくアクセスし、昨日のコメント欄に書いてくれている。
さすがは一流の商売人である。


私も昨日から今朝にかけて観た。
孫正義氏のプレゼンはいつもながら実に明快でわかりやすい。
孫氏には普通の人が見えていない未来の姿が見えている、と感じた。
過去から現在に至る実績が孫氏の信用・信頼を裏打ちしているから、彼の発言は頭に抵抗感なく入ってくる。


日々をよく考えながら現場で奮闘している人は、皆、自分にしか見えないものが見えている。
私もビジネスマン時代にそう感じる時期があった。
自分にしか見えない課題を、いかに会社組織を動かしてビジネスとしてまとめあげるか。
そこに仕事のやり甲斐があったように思う。


まだご覧になっていない人は、ぜひ早いうちにアクセスしてみてください。
”目から鱗(うろこ)”を保証します。

2017年2月9日木曜日

孫正義氏の決算発表  2017.2.9

LOUIS VUITTON(銀座)



今日の首都圏は気温が上がらずに雨模様だ。


時間や所によっては雪もちらつく。
天気が悪いのは今日だけで、明日以降はしばらく晴れの日が続く。
美しい青空を安定して拝められるのは、明日からの一週間で今冬最後かなと思っている。
気温の上昇と共に空中に水分が漂い、もやがかかった空になる。


さて、情報の取り方について。

情報に接する場合にまずはテレビニュース、新聞から取ることが一般的だ。
まとまっていて全体を見通せて便利だ。
ただし、どの日本のマスコミも国内ニュースに大きく偏っており国民が世界情勢から隔離されている傾向がある。
そこを補うために私が日常チェックしているのは以下のサイトである。

AFP BB NEWS(日本語) ← クリック!

このサイトを見ておけば世界の動きはおおまかにマークできるのでお薦めしたい。


また、テレビ・新聞報道は総花的な報道だし、社の意見がはさまれて真実が見えなくなる場合も多い。
案件によっては生情報に接しておくと真実を見逃すことがない。
私が記事頼みにせず、すべて観るのは日銀総裁の会見とソフトバンクの決算発表である。


昨日のソフトバンク決算発表はこちら(←クリック!)である。
孫さんのプレゼンテーションはどこよりもわかりやすい。
1時間半あるが、皆さんも時間を見つけてぜひご覧になって頂きたい。
この経営者がいかにすぐれているかがわかるし、世の中の動きが未来予測も含めてわかってくる。


2017年2月8日水曜日

天下りについて  2017.2.8

生田緑地




明日は全国的に雪や雨になる予報だ。
関東でも降雪の可能性がある。
子どもの頃、東京では2月によく雪が降った記憶がある。
だから2月の降雪には驚かない。


文科省の天下りが問題となり、国会でも参考人招致が行われた。
役所と大学の間で口裏合わせが行われたことも判明し、いかにも叩かれやすい構図である。
また、大学に天下った元役人が週一回勤務で年収一千万円をもらうという話は、世間感覚からのかい離が大きく、誰が聞いても腹が立つ。
この際、徹底的に膿を出すように願いたい。


いっぽうで私が思うのは、この手の話は今に始まったことではとうていなく、過去から現在に至るまで長く慣例化されてきたことであろうということだ。
今、追及されている人たちはきっと内心で「昔からやってきたことなのに、何故、私たちだけが糾弾されるのか。運が悪かった。」と嘆いているだろう。


願わくば過去に遡って、おいしい思いをした元役人も追及してほしいものだ。
不正会計で揺らいでいる名門・東芝も過去の3トップまで責任追及の手が伸びている。
現在の役人だけ追及されるのでは不公平だ。
当時は問題にならずに”逃げきった”人たちにも、相応のペナルティが課せられることを望んでいる。



2017年2月7日火曜日

ナイアガラ・カレンダー(CD)を買う  2017.2.7







今日の首都圏は降水確率が終日ゼロである。
午後に外出するが傘なしでも大丈夫だ。


先日、札幌会の会合を渋谷で行った。
札幌会とは九段高校同窓のカンダチ氏(愛称:ダチカン 神立園ホームページ)を中心とする、北海道暮らし経験者による親睦会である。
終身メンバーは4人。
ダチカン、シムラ氏、スズキ氏、そして私だ。
年に数回集まっては、とっても無駄な時間を過ごしている。
スズキ氏があいにく参加できなかったので、今回は3人によるミーティングとなった。


一次会はイタリアン、二次会は和風居酒屋を選択した。
和洋折衷はいかにも日本人らしい店選びといえよう。
二次会会場へ行く前に、ダチカンのたっての希望でレコードショップ(HMV、タワーレコード)もはしごした。
廃(すた)れたと思っていたレコードがそこそこ復活しているらしい、とはよく聞く話である。
実際に足を運んでみると、懐かしい音楽が並んでいる。
音楽文化の宝庫だと感じ入った。


私は HMV で大瀧詠一「ナイアガラ・カレンダー」の中古CDを発見し、600円だったので即購入した。
レコード盤で音源を持っているのだが、オーディオ装置がうまく動かず聴くことができない。
600円の投資なら納得がいく。


久しぶりに12曲を通しで聴いてみた。
やはりこのアルバムはクオリティがめちゃめちゃ高く、素晴らしいというほかない。
レコード盤にはなかった新たな音も少し入っていて新鮮である。
大瀧本人のメッセージもついていて、買ってよかったと思っている。




大瀧本人のメッセージ(1996年3月)

2017年2月6日月曜日

日米首脳会談  2017.2.6

生田緑地からの眺望





今日は冷たい北風の吹く一日になる。


首都圏は水曜までは晴れて、冬の寒さが続く。
木曜日には崩れて、全国的に雨や雪になる。
日差しは徐々に強くなってきてはいるが、春はまだ遠い。


今週は金曜日に日米首脳会談が行われる。
経済、安全保障がメインテーマとなるだろう。
経済は米国第一の旗印のもと、トランプ大統領が無理筋を出してくると思われる。
かつてのプラザ合意のような、為替への強権発動がないことを願いたい。
米国は自国に不利な状況がみえるとルールを変える歴史がある。


安全保障は対中政策とテロ対策が話し合われると思う。
日米同盟強化、日本の防衛力強化が再確認されて、中国に対する牽制効果をもたらしてほしい。
THAADの日本配備、なんて話が出ればインパクトは大きい。
米国がロシア経済制裁を解くのは時間の問題で、今回の会談で何か情報が出てくる可能性もある。


トランプ政権は移民・難民入国禁止の件では司法省から違憲と判断されて、一敗地にまみれた。
是非の判断はなんとも言い難いが、米国のバランス感覚が正常に働いているともいえる。
これから先もトランプ氏は公約実行にまい進すると思うが、行き過ぎ・偏りは議会や司法が正していくはずだ。


安倍総理には日本第一と米国第一の両立をめざす会談を期待したい。
ゴルフをするのならホールインワンでもやってのけて大統領をびっくりさせてほしい。


2017年2月5日日曜日

明るい時に使うフラッシュ  2017.2.5

代々木公園(フラッシュあり)




今日は雨が降る予報が出ているが、朝の空を眺めた限りではまだ天気は崩れていない。
これから午後にかけて変化するものと思われる。


さて、軽く写真講座を書いてみたい。


上の写真は昨日、代々木公園を歩いた時に撮影した梅の花である。
午後4時を過ぎて太陽光が弱くなってきていたので、小さい光量でフラッシュを光らせてみたら鮮明に撮ることができた。
今のカメラは性能が良いので、あれこれ考えずにパチパチ撮ればたいていはきれいに映るようにできている。
この写真に限っては少しづつ勉強してきた小技を活かせたと、ひとり悦に入っている。


フラッシュなしで撮った写真が下段である。
較べると違いがわかるだろう。
どちらを好むかは人によって異なると思う。
イメージ通り撮るために小技を鍛えておくと役立つことがある、ということを言いたいのだ。


文字数が少ないですが、今日はこれで終わります。


フラッシュなし


2017年2月4日土曜日

営業は存在のアピールである  2017.2.4

BVLGARI(銀座)





首都圏は晴れて暖かい一日になる。
明日は全国的に雨なので、洗濯やお出かけは今日がチャンスだ。


日本マクドナルドが期間限定で人気メニューのチキンタツタを販売する。
その発表イベントに起用されたのが元テレビ東京アナウンサーの龍田さん。
このアナウンサーを私は知らなかったが、龍田さんならタツタをPRするには格好だ。
マーケティングを担当する同社の部長が「お客様にいろいろな話題を提供したい」と語った。
私はとても大切なことだと思った。


お腹が空いたときマクドナルドを思い浮かべてもらえるか、そこが勝負のポイントである。
いかに有名企業であっても日頃から丹念にアピールしておかなければ競争に負ける。
私が法人営業のマネージャーを務めていた時、部下セールスには常に顧客へその存在をアピールするように仕向けていた。
PowerPoint でさまざまなチラシを作り、客先で話題作りができるようにしていたのだ。


チラシには販売したい商品を掲載したが、商品そのものはある意味どうでもよかった。
そのチラシがあればセールスたちは顧客を訪問する理由ができる。
顔を出し、声をかけ、話を交わして帰る。
この絶えざる繰り返しこそ、いざという時に顧客から声がかかるコツだと確信していたからである。


このアクションが業績面でどれだけ功を奏したかはわからない。
でも、思わぬ大きな商談をいくつかモノにしたこともあったことは事実だ。
正月明けには年賀タオルも用意して顧客へ配らせた。
すべてお客様に存在をアピールし、用事がある時に思い出してもらうためである。


近所にマクドナルドのお店があるから、来週でもチキンタツタを食べに出かけようと思っている。
わざわざPRのために龍田アナを起用する、その心意気を称えたいからである。




2017年2月3日金曜日

中間層は衰退する  2017.2.3

表参道ヒルズ




貧富の差を語られることが多くなった。


上位1%の富裕層が世界の富の半分を占める、とか、最近では世界の富豪8人が36億人の貧困層と等しい資産を持つというような発表がなされた。
ちなみに8人とは以下の人々である。

ビル・ゲイツ(米国)           マイクロソフト創業者
アマンシオ・オルテガ(スペイン)   ZARA創業者
ウォーレン・バフェット(米国)     バークシャー・ハザウェイの筆頭株主
カルロス・スリム(メキシコ)      グルポ・カルソ創業者
ジェフ・ベゾス(米国)          アマゾン創業者
マーク・ザッカ―バーグ(米国)    フェイスブック共同創業者
ラリー・エリソン(米国)         オラクル創業者
マイケル・ブルームバーグ(米国)  ブルームバーグ創業者


8人のうち6人が米国人だ。
IT有名企業の創業者たちが莫大な富を築いたことがわかる。
PCやネットの普及と歩調を合わせて、ここ20年くらいの短期間でのことである。
彼らこそ、アメリカンドリームの頂点に立つ人たちだ。


いっぽう、中間層の没落についても米国大統領選挙で盛んに語られた。
分厚い中間層の存在が国の豊かさのベースだが、グローバル経済の進展に伴い、中間層が減り貧困層が増えている。
工場の海外移転で仕事を失った「忘れられた人々(forgotten men and women)」がトランプ氏を大統領に押し上げた、などと語られた。
中間層が減っていることに関しては日本も同様の問題を抱えている。


中間層の未来に関して、私は悲観的な予測をしている。
戦後、工業化の進展に伴い多くの人々が製造業に集まり、工業生産を押し上げ、そこで働く人々も豊かになった。
現在は工場がコストの安いアジアの国々へ出ていき、日本人が働ける製造現場は少なくなっている。


製造業に代わって、現在、労働者を必要としている産業はITと物流である。
システムエンジニア(SE)は常に人材が不足しているし、ネット通販の急拡大に伴い宅配個数はうなぎのぼりだ。
私の住む地域では、ヤマト運輸の配送員さんが夜9時過ぎまで懸命に働いている姿を毎晩目撃する。
IT(SE)と物流は仕事がきつく、その割に給料が安いことで知られる。
働く場所はあっても中間層を形成できないのだ。


すなわち、人を多く必要とする給料の良い働き場所(産業)が見当たらないのである。
この状況が変わらない限り、日本の中間層はどんどん減っていくことだろう。
将来に新たな産業が出現し、高い給料で多くの人を雇用してくれることが起きるのを祈るしかない。