2020年4月20日月曜日

未来に活かす教訓(その1)        2020.4.20

川崎市麻生区  撮影:2018年4月




外からカラスの鳴き声が聞こえる。
雨はあがったのだろう。
朝からやや肌寒い一日になった。


さて、今回のパンデミックでわが国のウィークポイントがいくつかはっきりと浮き彫りになった。
以下、整理しておきたい。


その1.

危機に迅速・大胆な権力発動ができない統治システム


国民の安全・安心が脅かされた時に、首相が迅速・大胆な意思決定ができない統治システムになっていることが明らかになった。
今のままではパンデミックのみならず、万が一、他国からの軍事攻撃を受けた場合、国民を守ることはできそうもない。
背筋が寒い。


学校の一斉休校、企業の休業要請、国民の外出自粛はすべて強制力の伴わない”要請”だった。
とくに休業要請と補償がセットになっておらず、全国の企業・自営業者が奈落の底に落とされてしまった。
結局、一番肝心な補償は都道府県長に一任(丸投げ)される形となった。


首長たちも中途半端な権限だけ与えられて、辛い立場に立たされた。
「早く決めてくれ」と四方八方から突き上げられるなか、最初の対象地域・7都府県長は七転八倒して結論をひねり出した。
追って全国展開された府県知事たちは、今も生きた心地がしない時間を過ごしている。



これらは安倍政権が無能だからというよりも、日本の統治システムが持っている欠陥である。
平時、危機を区別し、危機においては時の首相が迅速・大胆に強制力を発揮できる統治システムを強く望みたい。
頼むぞ、国会議員さん。