堂ヶ島
気象庁が夏から秋にかけて「ラニーニャ現象」が発生する可能性が高いと発表した。
これは良くない知らせである。
すでに忘れていたことだが、昨年の夏は8月第二週以降、曇りの日が続き猛暑ではなかった。
お盆を過ぎても厳しい残暑もなく、9月に入って早々に秋へと移っていった。
一転、今年はこのラニーニャによって猛暑になりそうだ。
ラニーニャの発生は2010年以来である。
ラニーニャ現象とはペルー沖の太平洋で、海水温が平年より下がることが引き起こす異常気象である。
ラニーニャの年は、日本列島は高気圧に覆われ猛暑になる。
困るのは世界の食糧生産への悪影響だ。
オーストラリア、アメリカ、ロシアなど世界の穀倉地帯で干ばつが起き、小麦の生産量が落ち価格が高騰する事態になりやすい。
経済成長が思わしくない、とか株価が上がらないなど、マクロ経済への心配はある意味大したことではない。
幸せのなかの小さな心配のタネだからだ。
人類の生存を脅かす本当のリスクは何か。
それは気候変動による食料不足である。
これがいちばん恐ろしい。