東急池上線
予報通り雨が降り出した。
首都圏は今日、明日とも雨である。
この雨で大地は冷やされ、いっそう秋が進む。
今でこそ降雨のメカニズムを人々は理解しているし、天気予報で雨に備えることもできる。
天気予報はありがたいし、その恩恵にあずかれる現代人は幸せである。
江戸時代以前の人たちは空を眺めて予測するしか方法はなかった。
気象庁のホームページによると、天気予報の開始は1884年(明治17年)である。
ラジオによる天気予報が始まったのは1925年(大正14年)だから、広く国民が知るようになって100年もたっていない。
靴やサンダルを空中に蹴り上げて、表で着地すれば明日は晴れ、裏で着地すれば雨、なんて遊びもあった。
遠足が近いとチリ紙をまるめてテルテル坊主を作った。
願掛けである。
今そんなことをする子供はいない。
富士山頂に気象レーダーを設置したのが1965年。
静止気象衛星「ひまわり」の打ち上げは1977年。
降水確率予報を始めたのは1980年(東京のみ)、全国での運用開始は1986年。
ここ数年で天気予報の精度は格段に上がった気がする。
気象庁は毎日17時に翌日の天気予報を発表している。
降水の有無の的中率は1990年頃には82%だったが、2015年では87%だという。
科学の進歩が人々の生活を便利にする。
天気予報の進歩は科学の勝利である。