赤坂御所
昨日からようやく冷え込んできた。
夜のウォーキングでは今冬初めて帽子をかぶって歩いた。
毛布も一枚増やした。
本格的な寒さへの適応である。
今日は消えていく仕事をテーマに書いてみる。
国の高度成長には必ず工業化が伴う。
かつての日本、そして中国、タイ、インドネシアの成長パターンは、大きな工場に多くの人を雇用して皆で豊かになってきたものである。
公害という副作用も生じるが、多くの従業員を雇えるということがキーワードだ。
日本がバブル崩壊後、経済成長ペースが落ちて停滞しているのはこのパターンが揺らいだことが大きい。
人件費が高くなったことに加えて円高が進行し、ローテク製品の価格競争力がなくなり中国をはじめとするアジアへ工場を移転した。
結果、解雇された従業員は運送業、外食産業へと流れ、待遇も下がった。
人を必要とする業界はいつの時代もある。
しかし、工場従業員と違って必要とされるのは専門性を持ったスキルの高い人である場合が多い。
つまり単純労働が減っているのだ。
今後、かつてのように多くの従業員を雇える産業は育つのか。
どこの業界も省力化、自動化、ローコスト化をめざすので、先行きは厳しいと思う。
人々が働く場所の確保は日本の切実な問題だ。
昨日、朝日新聞に「機械化などが進むと思う仕事」と題したアンケート結果が掲載された。
私の関心ごとなので興味深く読んだ。
参考までに記載する。
第一位 レジ係
第二位 電話交換手
第三位 プログラマー
第四位 有料道路の料金徴収員
第五位 コールセンターのオペレーター
第六位 駅の出札係
第七位 コンビニ店員
第八位 通訳
第九位 ガソリンスタンド店員
第十位 電車の運転手
首都圏では駅の出札係はとっくに消えている。
このままでは人々の働く場所がなくなってしまう。
由々しき事態である。