今日は家内との結婚記念日だ。
35年の長きにわたって山あり谷あり。
よくぞ続いたものだと思う。
さて、再来年4月に消費税が 8% から 10% へアップする。
食料品だけは 8% に据え置こうとする軽減税率は、与党・公明党の選挙公約である。
増税は低所得者層に重税感が出る、という認識から公明党が打ち出した。
問題意識と着想は悪くない。
当初はスーパーなど販売現場で、食料品だけ 8% になるようレジシステムを設定することをイメージしていたと思う。
ところが酒は除く、とか何をもって食料品とするかという定義決めは思いのほか難しいようだ。
神立園のお茶は食料品なのか?
そうだとも言えるし、そうじゃないとも言えそうだ。
そこで財務省が編み出した案が、売り場では一律 10%課税、
あとでマイナンバーカード持参の人に還付するというもの。
私はこの案は実現しないと思う。
手間、コストがかかりすぎる。
現場向きではないのである。
発想は良しとしても机上のアイデア止まりだ。
新たな電子機器への投資が莫大だし、人口が増える一方の高齢者を習熟させようと思うと販売現場が辛すぎる。
軽減税率に限らず、新たな制度設計は運用の壁にぶつかることが多い。
オペレーションがしんどいシステムは止めにしたほうがいい。
勤務していた企業の販売現場で学んだ知恵である。
対案はエンゲル係数から算出して、所得税を一括減税する方法がいいと思う。
エンゲル係数を一律に決めてしまえば、機械的に計算できる。
システムはわかりやすいように設計するに限る。