2016年9月17日土曜日

メインイベントは豪栄道 - 隠岐の海  2016.9.17

定山渓温泉




大相撲秋場所は今日、7日目を迎える。


今場所のヒーローは伏兵・隠岐の海。
6戦6勝、しかも2横綱3大関を破る大殊勲だ。
彼がまだ戦っていない唯一の大関が、今日対戦する豪栄道である。
豪栄道も6戦6勝。
これは盛り上がるのも当然だ。
前半にひとつ「山」を作った相撲協会を褒めたい。


初場所は琴奨菊が優勝して盛り上げた。
10年ぶりの日本出身力士優勝である。
しかし、綱取りに挑んだ春場所はあっけなくコケて撃沈。
「琴バウアー」ブームは今はどこ吹く風といった風情だ。

代わりに稀勢の里が奮起し、春 13勝、5月 13勝、夏 12勝と連続して好成績をあげた。
優勝すれば横綱、というハードルに今場所挑むも、すでに2敗。
可能性はほぼ消えた。
横綱になるには圧倒的な強さが必要だが、彼にはまだそれを感じない。
力量が一杯一杯だから勝ち続けることができない。
2敗の取組を見る限り、あの負けは実力力士の取りこぼしではない。


今場所は豪栄道が盛り上げてくれている。
彼は怪我に苦しんできた。今もそうかもしれない。
しかし、今場所はすぐに引いてしまう悪い癖を封印している。
勝ち進むと不思議なもので、歩く姿さえ大きく見える。
ようやく、一皮(ひとかわ)剥けるかもしれないと感じる。



隠岐の海はもともと均整の取れた体格をしている。
相撲界で大成する人は皆、デブ(あんこ型)ではなくバランス体形であり、彼はその資格を備えている。
バランス体形という観点では勢、遠藤、正代も同じことがいえる。
今場所の隠岐の海は技術が花開いてきたことと、勝負に対する欲が満ちてきた結果ではないだろうか。
昨日は琴奨菊を右、そして左と投げて土俵に転がしている。
強い。



ということで、今日のメインイベントは豪栄道 - 隠岐の海。
今から楽しみである。
それはそれとして、日馬富士(1敗)も依然、有力な優勝候補であることを忘れてはいけない。
彼が1敗を堅持して12日目を迎えることがあれば、私は最も可能性が高いと思っている。