2017年4月14日金曜日

地政学的リスク  2017.4.14

枡形山展望台より(川崎市多摩区)



マンションの窓から見えるイチョウ並木に緑の新葉がつき始めた。


まだ小さいが、これから日増しに成長する様を見ることができる。
日本全国の野山で一斉に木々の若葉が成長を始めている。
それは音もなく、じわじわと、着実に行われている。
この膨大なる生命のエネルギーは偉大だ。
我々の命がやがて朽ちようとも、それとは無関係に次の時代へと命を繋いでいく。


東証株価が連続して下がっている。
私が持っている小さな株も惨憺たる状況だ。
いうまでもなく朝鮮半島の軍事的緊張を受けてのものである。
テレビ、新聞で「地政学的リスク」という言葉を耳にすることが多くなった。
地政学的リスクを反映して株価を下げる、など。


金融業界にいる人は感覚的にわかるのだろうが、一般にはなじみのない言葉だ。
外国語を直訳して使われると日本人には意味不明な言葉になることはよくあることだ。
地政学的リスクも Geopolitical risk の直訳語である。
もともと米国のイラク攻撃(2002年)の際、FRB(米国連邦準備理事会:米国の中央銀行)が初めて使って以来、金融の世界で使われるようになった。


iFinance(←クリック!)によると、「ある特定地域が抱える政治的・軍事的・社会的な緊張の高まりが、地球上の地理的な位置関係により、その特定(関連)地域の経済、あるいは世界経済全体の先行きを不透明にすること」を意味する。
地域紛争、テロリズムが二大要因である。


朝鮮半島に日本はあまりにも近い。
今は地政学的リスクに満ち満ちている。
息をひそめて見守ることしか我々にはできない。