枝垂桜(川崎市多摩区)
ソメイヨシノは日本を代表する桜だ。
春になると全国で開花し、満開を迎えるまで私たちの心を潤してくれる。
70年前に終わった戦争では、わが国の兵隊が「同期の桜」を精神歌とした。
「咲いた花なら散るのが覚悟」とはとてつもなく悲壮な歌詞である。
この歌での桜はおそらくソメイヨシノではないかと推察する。
国民が桜と聞いて思い浮かべるのは、まずこの桜だからである。
先日、枝垂桜(しだれざくら)を観る機会があった。
ソメイヨシノとは趣(おもむき)の異なる美しさがある。
花の色、形が違う。
垂れ下がって咲くところも違う。
とても美しい桜だな、と感じ入った。
これからは2種類の桜を鑑賞しようと思った。
桜を楽しむパターンが増えたことを悦びたい。
今年にかぎって、首都圏の桜はけっこう長く楽しめている。
雨は降ったが強い風が吹かなかったからか。
桜が終われば次はツツジの季節が続く。
赤紫色のツツジは陽光に映える。
葉の緑も美しい。
カメラのレンズを磨いて待っている。