川崎市麻生区にて 撮影:8月9日
お盆である。
セミがひっきりなしに鳴く。 晴れている空が突然、黒い雨雲に覆われ強い雨を降らす。 ひとしきり降った後に、また晴れた空が広がる。 何ごともなかったかのように。
50年ほど前の夏。 父の故郷・千葉県安房郡鋸南町保田の神社での夏祭りに、浴衣を着て出かけた記憶がうっすらとよみがえる。 当時、私から見た大人たちの多くは既にこの世を去っているはず。 気が付けば自分も齢65になっている。
世界の登場人物はこうして順番に入れ替わっていく。 下から来る世代が世の中をさらに便利に変えていく。 変えなければいけないこと、変えてはいけないこと。 そこをうまく伝えていくことが私たち世代の役割だ。
いつか、私も去る番が来る。 いつになるかはわからないが、去ることだけは確実である。 それだけは皆、平等だ。 一日一日を大切に、心をこめて歩みを進めていけたらいい。
お盆、終戦記念日は静かに内省する時である。
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