2016年11月24日木曜日

自由貿易か、保護貿易か?  2016.11.24

生田緑地




予報通り雪が舞っている。
11月としては54年ぶりだという。
私が7歳の時に降ったことになるが全く記憶にない。
おそらく夜間の降雪で気が付かなかったのだろう。


トランプ次期大統領が米国のTPP不参加を正式に表明した。
選挙運動期間中の公約を忠実に実行するということなのだが、関係国は「本当になってしまったか・・・」という反応のようだ。
覚悟はしていたけれど、が本当のところだろう。
甘利元大臣の奮闘も報われなくなった。


米国はTPPに参加しないが、自国に利のある個別の貿易協定は結ぶだろう。
外国へ輸出を拡大したい業界がたくさんあるからだ。
近いうちに日本へ打診があるものと思う。
日本政府側の担当者は石原大臣になるが、心もとないことおびただしい。
大臣を代えて臨む方が賢明だろう。
甘利さんの復活が良いと思う。


トランプ氏の当選をきっかけに米国が保護貿易化するという見方は早計だ。
アメリカの労働者を保護するという観点から、競争力の弱い産業は保護貿易化するだろう。
強い産業は外へ打って出る。
Make America Great Again なのだから当然である。


私も若い頃は世の中のことがわからず、自由貿易を善と思っていた。
今は考えが変わった。
国民が皆でメシを食うことが何よりも大切なことで、産業保護も必要という考えに至った。
グローバル化は避けられないが、自国産業を崩壊させてしまうグローバル化はいただけない。
Brexit もトランプ氏当選も、人々がそう考え直した結果だと解釈している。


消費者の視点に立てば、最も高品質・ローコストな製品を世界中から調達できればありがたい。
しかし、働く立場に立てば最もローコストで生産できる国へ職場が移動してしまうのだ。
働く人の人権を保護しない国で、奴隷のような待遇で働く人々が作るローコストな製品を購入することが善といえるだろうか。


皆でメシを食っていける社会を取り戻すことが今は大切だ。
かつての日本は多くの働き手を製造業(工場)がまかなった。
そこが弱くなり、今は飲食サービス業、宅配業が雇用の受け皿なのだが給与面はけっして良くない。
中流が下流へ没落した理由はそこにあると思っている。


世の中が変化することは必然だが、幸せな人々を減らす選択はするべきではない。
無制限な自由貿易は善ではないのである。