2012年10月27日土曜日

「拉致と決断」を読む 2012.10.27

蓮池薫氏「拉致と決断」(新潮社)  by GR DIGITAL Ⅲ
 
 
 
 
蓮池さん夫妻、地村さん夫妻、曽我さん計5名が電撃帰国して
早10年。
両夫妻の子供たちも遅れて帰国し、そして曽我さんの夫・ジェンキンスさんが
帰国するところまでは比較的順調に解決へと向っていた感がある。
 
 
 
その後は、未解決のまま時間ばかりが経過した。
被害者家族会の心中を察するに余りある。
政府の責任は重い。
 
 
 
新潮社から「拉致と決断」が出版されたのですぐに購入した。
拉致され北朝鮮の招待所で24年間を暮らすという稀有な体験が
綴られている。
一般の国民からは隔離されてはいたが、数少ない旅行や市場での買物を
通じて大衆の生活に直接触れる機会もあったことを知った。
 
 
 
一方で、まだ私のなかにはいくつかの疑問が残る。
 
なぜ、3 家族だけが帰国を認められたのか。
「死亡した」とされている被害者たちの消息は?
 
 
 
蓮池さんたちが帰国できた背景には日朝両政府の”取引”が
当然あったはずで、国民に明らかにできないこともあるとは思う。
現在もなお、北朝鮮でひっそりと生きている被害者が一刻も早く
帰国できることを私は待望している。