2016年3月31日木曜日

次のステージ  2016.3.31

神宮外苑





ウィークデイの夜11時には必ず WBS(ワールドビジネスサテライト:テレ東)にチャンネルを合わせる。
最新の経済・企業情報をわかりやすく提供してくれるので、良い番組だと思っている。
これを観てから寝るのが私の生活パターンになっている。



WBSのなかで「トレンドたまご」というコーナーがある。
番組内では略して「トレたま」と呼んでいる。
企業・大学での玉石混交な開発ネタを毎日紹介している。
これはアイデアがおもしろい、とか、こりゃきっとダメだな、などと自分なりに未来予想をするのが頭の体操になっている。



その「トレたま」を担当してきた大澤亜季子アナウンサーが昨日で卒業した。
ご主人の米国駐在に連れ添うのだという。
彼女にとって最後になる「トレたま」を報告した後、大江麻理子アナに促されて挨拶をした。
涙声でお礼と抱負を述べる大澤アナを観て、とても羨ましく思えた。



若いから人生に”先”がある。
ひとつの担当を終え、次に米国で生活するという”先”がある。
38年務めてきた企業を退職した今の私が失ったものは”先”、つまり次のステージだ。
大澤アナにはそれがある。



私だって考え方次第で”先”は生み出せるのかもしれない。
今までは企業が用意してくれたが、今後は自分でプロデュースすることなのかもしれない。
自分でプロデュースしてもいいし、したくなければしなくてもいいことなのかもしれない。
大澤アナの挨拶を観て、少し考え込んだ昨晩だった。










2016年3月30日水曜日

花見速報  2016.3.30

大田区洗足池





週末に向けて暖かい日が続く予報だ。
首都圏では次の土日は花見で賑わうだろう。



昨日、晴れていたので洗足池へ撮影に出掛けた。
あいにく、桜の多くはまだ蕾(つぼみ)で時期が少し早かった。
平日にもかかわらず多くの花見客がビニールシートを敷いて花見を楽しんでいたのには驚いた。



お祭りで見るような屋台もたくさん軒を連ねていた。
こうした光景もまた、日本の文化のひとつだ。








2016年3月29日火曜日

市場の変化と企業の対応(コーヒー業界) 2016.3.29

国学院高校





世の中は年度末である。
あちらこちらで売上を確定させるための納品、検収が行われていることだろう。
今年の景気はどうなのだろうか。


さて、今日はコーヒーの話。

コンビニの雄はセブンイレブンである。
平均日販がどこよりも高いことで有名だ。
新しい商品・サービスを継続して開発し続けている。
ATMを初めて設置したのもセブンだし、淹れたてコーヒーもセブンが2~3年前に始めた。


淹れたてコーヒーのヒットで影響を受けているのが、スタバやタリーズである。
セブンのコーヒーはおいしくて安い。
イートインコーナーはまだ少ないようだが、持ち帰りすればお得でおいしいコーヒーを飲むことができる。
スタバやタリーズの持ち帰りと較べて数倍の価格差があるから、セブンが選ばれる理由がある。


缶コーヒー業界も売上が落ちている。
セブンの淹れたてに食われているのだ。
そばも茹でたてがうまいし、コーヒーも淹れたてにはかなわない。


こうした状況を企業は放置はしない。
スタバは「STARBACKS EVENINGS」という新事業を始める。
夕方からワインやビールをおしゃれに楽しめるコンセプトだ。
ターゲットは30~40代の働く女性で、おひとり様でも来店しやすいことを売りにする。
カフェもお酒もスタバというわけだ。
米国ではすでに200店舗へ展開しているという。


缶コーヒーはコカコーラのジョージアとサントリーのBOSSが二強だそうだ。
コカコーラは缶コーヒーの売上減少への対策として、ティーバック方式のコーヒーをジョージアブランドで発売する。
家庭や職場で手軽においしいコーヒーを入れることができることを売りにして、缶コーヒーの落ち込みを補っていこうという戦略だ。



いつの時代も企業は競争のなかで生きている。
より良い商品・サービスの開発が新たな需要を喚起し、人々の生活を豊かにする。
セブンの開発した淹れたてコーヒーが業界の変化を促していることを知り、世の中はダイナミックだなと感じ入った次第である。




2016年3月28日月曜日

ルールの外にあるスポーツ文化 ~白鵬の「立ち合い変化」に思う~  2016.3.28

秩父宮ラグビー場





どんよりと曇った朝。
春によくある典型的な天候である。
しかもまだ少し寒い。
あとひと月の我慢だ。
陽光に新緑が映える季節を迎えることができる。



昨日は大相撲春場所の千秋楽。
結びの一番(白鵬-日馬富士)にがっかりさせられた相撲ファンは多いだろう。
立ち合いで白鵬が「変化」し、日馬富士がそのまま土俵外へ落ちていって終了。
優勝の行方を決める一番、しかも横綱対決、しかも千秋楽結びの一番だったから観客が荒れるのも当然だ。



大リーグには大量得点でリードしている場合、勝っているチームが盗塁や送りバントなどはしないという文化があると聞いた。
ルールで禁止している訳ではないが、長年の間に築き上げられた文化だ。
昨日の取組に対するファンの不満もそれで説明がつく。




白鵬の栃煌山に対する猫だましが物議を醸したことがあった。
私はよくぞやってくれたと面白がったが、故・北の湖理事長はぼろくそに批判した。
横綱にはやってはいけない掟みたいなものがある。
横綱は奇策をせず堂々とした戦いをするべし、という相撲文化が日本にはあるのだ。
白鵬は昨日、再びそこを犯したから観客はブーイングを浴びせた。
表彰式を見ないでさっさと帰る客もかなりいたし、解説の舞の海によれば「放送できないけど、かなり激しいヤジが聞こえた」そうだ。



白鵬はルールの外にある相撲文化は尊重したほうがいい。
猫だましの一件に続いて白鵬はそのことを痛感していると思う。





2016年3月27日日曜日

いつも音楽と共に生きてきた(さだまさし:北の国から)  2016.3.27

東急田園都市線





テレビコマーシャルに使われる楽曲には良いものが多いと感じる。
製品の売上を左右する広告だから、そこで使う音楽も厳選することは当然のことだろう。



CMの制作プロセスでは、おそらく複数の企画が候補として企画会社からスポンサーへ提案され、スポンサー企業内部では何回も会議を行って採用案を選択するのだろう。
役員や社長の承認を取る企業も少なくないと思う。
宣伝部、広報部といわれるセクションはお金を使える代わりに大きな責任を担う。



最近、「あ、いいな」と思うCMはサントリーのノンアルコールビール オールフリーだ。
楽曲はさだまさしの「北の国から」である。
この曲は聴いていて癒される”ゆったり感”がある。
毎回、必ず北海道を思い浮かべている。



さだまさしの曲にはあまり関心を持ったことがない。
私の趣味とは違う印象があった。
唯一、「Birthday」をかつてダウンロードしているくらいだ。
オールフリーのCMに感化されて昨日、「北の国から」もダウンロードした。
さだまさしの曲では2曲目のダウンロードになる。
素晴らしい音楽だと、今になって気に入っている。







2016年3月26日土曜日

プロ野球開幕に思う  2016.3.26

都立青山高校





プロ野球が開幕した。
まだ、私の頭はこうした季節感に追い付いていない。
待ちに待った、という感覚もない。
どちらかというと、「えっ?もう開幕?少し早くないか」という思いがしている。



少年の頃はテレビの野球中継を見るのがとても楽しみだった。
コーラを飲みながら、ナイター巨人戦を見るのが日課だった。
昨今はナイター中継もあまり放送しなくなった。
かつてのようにはスポンサーがつかないのだと思う。



テレビ中継が減るほどプロ野球人気が落ちたのはなぜだろうか。
サッカーJリーグの影響?
違うと思う。
長島、王、野村のようなスター選手がいなくなった?
それも違うと思う。



選手のトレードが多すぎて、球団所属選手の顔が昔ほどは焼き付かないのである。
原因は長島巨人時代にある。
各チームの四番打者を集めてプロ野球を壊した。
落合、ペタジーニ、広沢を巨人で見たくはなかった。
落合はロッテの落合だし、ペタ、広沢はヤクルトの顔なのだ。



活躍する選手が大リーグへ行ってしまうこともプロ野球人気を落とした要因だ。
イチロー、ダルビッシュ、田中まー君がいるのといないのでは盛り上がりが大きく違う。
次は柳田、山田、大谷なのか。
そうだとしたならプロ野球は終わっている。








2016年3月25日金曜日

三菱商事、三井物産の赤字  2016.3.25

千代田区





昨晩の空は多少の雲はあったがきれいに晴れて、美しい満月を見ることができた。
今日も引き続き気温が低い。
来週月曜日までは寒い日が続き、火曜日からようやく暖かくなるという。



さて、日本を代表する企業の一角である三菱商事、三井物産がともに赤字を計上することを発表した。
赤字は創業以来初めてのことだという。
今までに積み上げた分厚い内部留保があるから、短期的にはどうということもないだろう。
銅、液化天然ガスで損失を計上することが原因である。



銅、液化天然ガスが儲からなくなったのは価格が想定以上に下がったからである。
価格を下げた要因は中国が前ほど買わなくなったからである。
つまり需要不足による価格暴落ということだ。
世界第二位の経済大国・中国の不景気がチリなど資源国経済を冷やし、回りまわって商事、物産の赤字を招いている。
これこそ経済のグローバル化の証である。



中国は昨年の成長率が6.9%であったと発表している。
実際はもっと傷んでいるだろう。
私はマイナス成長だったのではないかと疑っている。
その証拠が中国へ輸出している国々の輸出統計だ。
中国向け輸出は二ケタマイナスというデータがごろごろしているのだ。
原料を輸入し、それを製造して輸出するという加工貿易の国で、輸入が大きく減っていれば経済成長は無理と考えるのが普通だろう。






2016年3月24日木曜日

大相撲春場所 11日目を終わって  2016.3.24

近所





雨模様の朝。
昨日までとは一転して今日は冷える予報だ。
最高気温が10℃だという。
花冷えである。



さて、大相撲も11日目を終了した。
ここから千秋楽までが佳境だが、ここまでを総括したい。



琴奨菊が失速し4敗。
連続優勝と綱取りは消えた。
立ち合い、いなされたりはたかれたりして落ちるパターンが繰り返されている。
場所が始まったころ、テレビ解説者の北の富士が心配していたことが現実となった。



稀勢の里と白鵬の対決は白鵬が圧勝してともに1敗で並んだ。
直接対決は終わったから、残り4日の勝敗で優勝が決まる。
過去の実績では白鵬が有利となるが、勝負は終わってみないとわからない。
心情的には稀勢の里に勝たせたい。



豪栄道も1敗で優勝レースに割り込んでいる。
序盤は立ち合いで変化したり、すぐに引く悪い癖が多く見るべきところはなかった。
カド番だから形振り(なりふり)構わず勝ちにいった、ともいえるが大関としては情けないと思っていた。
ここへきて彼の長所が出るようになった。
残り4日は引いて自滅することがないようにしてもらいたい。
優勝はないと思う。



琴奨菊については常に優勝争いにからむ、強い大関であってほしい。
今は横綱が3人もいるから4人目の横綱は過多である。
昔、横綱4人の時代があった。
上2枚を正横綱、下2枚を張出横綱と称したが、張出は9勝6敗とか8勝7敗が多く見てられなかった。
横綱を増やすと相撲がつまらなくなる。
横綱は二人くらいがちょうどいい。








2016年3月23日水曜日

テロと貧困問題  2016.3.23

港区青山




ブリュッセル(ベルギー)でテロが起きた。
今朝、岸田外相が日本人にも被害者が出たことを発表している。
多くの犠牲者が発生する痛ましい惨事だ。
実行犯はまたしてもイスラム過激派である。



昨日、貧困問題について書いたがテロもまた貧困に起因している。
人々は生活が豊かになって暮らしに満足できれば、今を維持したいと思うはず。
過激な殺傷破壊行為に加担する気など起きない。
衣食住に不自由のない、安全で落ち着いた良い生活を送りたいと思うのは人類共通である。
貧困によりそれが満たされない時、過激思想をバックボーンに一部の人間がテロに加担する。



テロを撲滅するためには貧困問題を解決する必要がある。
貧困にあえぐ人は地球上に12億人もいるから長いプロセスになる。
人々が平和に暮らすためにも貧困問題には地球レベルで取り組むべきである。





2016年3月22日火曜日

地球の課題(貧困問題)  2016.3.22

表参道





暖かくなってきたので、エアコンを稼働させない時間帯が増えてきた。
電気代が助かるので得した気分を味わうことができる。
金額的には大したことではなくとも、無駄遣いをセーブすることは大事なことである。



世界には貧困にあえぐ人が12億人いる。
貧困の定義は、一日あたりの所得が1.25ドル以下(140円)である。
12億人という人数は、途上国に属する地域人口の22%にあたる。
日本だけ見つめていると、ベッキーだ、清原だ、ショーンだとなってローカル平和ぼけになる。
世界を俯瞰すると貧困問題という大きな解決課題があるのだ。



先進国の平均寿命は男性72歳、女性77歳である。(OECD諸国)
なかでも日本は突出していて男性80歳、女性86歳まで伸びている。
それに対して最も貧困な地域では男性51歳、女性54歳であり平均的な日本人の6割しか寿命がない。
貧困と人の寿命にははっきりとした正の相関がある。




日本の課題は財政赤字問題と少子高齢化である。
どちらも豊かさを前提とし、そこから派生した問題である。
高齢化こそ豊かさの証明であり、栄養、保健衛生が行き届いた結果生じていることである。
日本人は高齢化に感謝しなければならない。



無駄遣いを控えようという話題から話が飛んだ。
地球レベルの課題である貧困問題は忘れないようにしたい。
私たちに何ができるかは即答できなくとも。




2016年3月21日月曜日

ショーンK氏について   2016.3.21


港区





3.11を経て春分の日が過ぎると年度末。
企業の営業現場では期末の売上作りで躍起になっていると思う。
3月は売れる月なのだ。



ショーン・マクアードル・川上氏について。

彼の学歴を気にかけたことはなかったが、ハーフのような顔は初めて見た時からインパクトが強かった。
経営コンサルタントという肩書もすんなりと受け入れられた。
容姿も頭脳も良く、天は二物を与えた観があった。
それだけにこのところの報道は私にとって驚愕であった。



報道ステーションで話す様子は堂々としていたし、内容もさすがと思わせるだけのものはあった。
もともと声優だけあって声も素晴らしい。
出演自粛は仕方がないとしても、コメンテイターとして惜しい人物を失ったものである。



肩書詐称で数件は裁判に訴えられるのかもしれない。
ハーバード大学卒MBAの肩書を明記した講演、セミナーの主催者(社)が黙っているかどうか。
経営コンサルタントの実態がなかったとしたら、クライアントから訴えられることもないだろう。



願わくば裁判などを終え、罪を償ったら再びテレビ界に復活してほしい。
あの喋りはもったいない。
経営コンサルタントなど名乗らず、一芸能人として出直せないものか。
私はそう思っている。
もちろん、その際には何故ウソをついたのかをきちんと白状してほしい。



追伸


フリーアナウンサー 長谷川豊氏が彼について書いたブログを見つけたので、参考までに紹介します。
好意的に書いています。







2016年3月20日日曜日

大相撲春場所 中日(なかび)   2016.3.20

赤坂御所






春分の日である。
これで名実ともに春になった。
まだ寒い日もあるだろうが、季節は進んでいる。


大相撲春場所も今日が中日(なかび)。

琴奨菊は期待通りの活躍で6勝1敗。
ライバル稀勢の里が琴奨菊に刺激されたか7戦全勝。
勢が好調でやはり全勝。
身体が大ぶりで可能性を感じさせる力士だ。
今日、稀勢の里と勢が全勝対決を行う。
相撲協会も組み合わせが上手だ。



白鵬は初日にしくじったが、その後は実力通りで1敗を堅持。
鶴竜も1敗。
カド番の豪栄道も1敗だが相撲内容はいただけない。
引き技が癖になっている。
だから期待できない。
下位に落ちた妙義龍(2敗)、逸ノ城(1敗)にもチャンスがある。



後半戦は白鵬、鶴竜、琴奨菊、稀勢の里、勢らの優勝争いが楽しみだ。
琴奨菊が勝ち進めば横綱への期待で土俵は沸騰する。
毎日、目が離せない素晴らしい勝負になっている。
大相撲は素晴らしい。




2016年3月19日土曜日

今夜はSONGS(NHK)  2016.3.19

休日の電車





昨夜から降り出した雨は朝にはあがっていた。
空は重い灰色で、これから再び降りそうだ。



さて、今晩はNHKのSONGSに注目である。
大瀧詠一の楽曲を薬師丸ひろ子、鈴木雅之が歌う。
「探偵物語」、「夢で逢えたら」を聴くことができる。
今まで明らかにされていない大瀧詠一のエピソードもぜひ聞かせてもらいたい。


SONGS「大滝詠一~夢で逢えたら~」
NHK総合
23:30-24:00






2016年3月18日金曜日

供給不足と需要不足   2016.3.18

近所





昨日は晴れて暖かく春暖が一気に訪れた感があった。
今日も首都圏は20℃まで上がる予報である。
桜の開花もこれなら本当に近い。



さて、今日は経済の話。

経済成長とは GDP が上がることである。
日本のGDP を上げるためには、GDPの60%を占める個人消費を上げることが鍵になる。
安倍内閣が賃上げと消費の拡大を重視するのはそのためである。
現在500兆円弱のGDP を数年後には600兆円にするのが政権の目標値だ。



個人消費がなかなか増えない要因として需要不足、つまり国民が欲しい商品・サービスがないことが言われる。
確かに豊かになった。
家電製品はそろっているし、クルマも故障しないので我が家では10年を超えても買い替える気が起こらない。
どんなにおなかが空いても一日六食も食べることはできない。



いっぽう供給不足による個人消費低迷という側面はどうか。
実際に必要量の供給がないから消費が伸びない分野もある。
供給が追い付かない例として都市部の保育園がある。
「死ね!」ブログは表現が下品でいただけないが、実際に足りないことは事実のようだ。
施設の数よりも保育士不足が深刻と報道されている。
給料が安すぎて働く人が敬遠しているそうだ。
需要はまちがいなくあるのだから、供給が満たされればお金が流れ込む分野だ。



振り返れば、会社員時代(営業)は需要不足を営業努力でカバーする連続だった。
会社の売りたい量(販売計画)は心理的にいつも顧客購買量よりも多かった。
ごく稀に予想外の大口需要が入ったり、需要を読み誤ったりしたときのみ供給不足は発生したが、それは例外である。
供給不足の分野があると聞くと、「もったいないな」と思う。






2016年3月17日木曜日

トランプ氏がなぜ支持を集めるのか?   2016.3.17

近所の公園





晴れても雨降りでも春を感じる日々。
花粉がかなり飛んでいるそうだが私にはまるでわからない。
花粉症の人にとってはつらい季節真っ最中である。



さて、米国大統領選もミニスーパーチューズデイを終え形勢がはっきりしてきた。
民主党はクリントン、共和党はトランプが優勢に進めている。
トランプについては米国民もはじめは懐疑的だったようだが、さすがにここまで来ると大統領になる可能性が高くなってきたといえる。
米国では極端な意見を持つ人は大統領にならない伝統があるが、トランプに高い支持が集まる理由は何なのか?



今朝のモーニングサテライト(テレ東)を観ていて、ゲスト解説者から納得できる意見があったので紹介しようと思う。
伊藤隆敏氏(コロンビア大学 教授) の意見である。
コロンビア大学で教鞭をとるのだから、それだけで感心してしまう。


【状況】

・共和党は右寄りの政党。もっとも右にいるのはクルーズ。
・トランプもクルーズに対抗して右寄りで選挙戦を進めている。
・民主党は左寄りの政党。もっとも左にいるのはサンダース。
・クリントンも対抗上、左寄りで進めている。

つまり、右極端と左極端の戦いになっている。



【トランプが支持を集める理由】

・銀行は金融危機(リーマンショック)に際して、税の優遇や特別融資を受けたのに、立ち直ると巨額のボーナスを懐に入れたり何ごともなかったかのような顔をしている。
・富める者とそれ以外の人々の格差がどんどん広がっている


トランプ(サンダース)に支持が集まる理由は、銀行に対する怒りである。リーマンショックからそれが続いている。
だから数年前、Occupy Wall Street というデモも起きた。
民主党、共和党とも国民の声を見誤った結果、トランプ、サンダース二人に支持が集まっている。



現地に住んでいるから状況を正しく捉えているとは限らない。
あくまで米国の大学で仕事をしている一人の日本人の一意見である。
そこは含みおき頂きたい。






2016年3月16日水曜日

良いイノベーションと悪いイノベーション   2016.3.16






ロシア・プーチン大統領がシリアから軍隊を引き上げる決定を下した。
これでシリアに平和が訪れるのか、状況の推移に注視したい。
シリアに平和が戻ればヨーロッパへ脱出する難民問題の解決も期待できる。



昨夜、「クローズアップ現代」(NHK)を観た。
ロボットやAI(人工知能)の進歩が、労働者の仕事を奪っていく恐れがあるという内容だ。
国内の製造業ではかなり前から製造ラインにロボットが配置され、生産効率を上げていることは周知の事実だ。
ルーチンワークを機械化することは止められない。



番組のなかで急速に普及する配車サービス Uber(ウーバー) がタクシー業界のドライバー雇用を脅かしている様子も報道された。
Uber とはスマートホンでハイヤーを予約できる新サービスで、米国の起業家が開発した。
運転手はお客の予約に対応できる一般市民が行い、既存のタクシーからみたらライバルそのものである。



日本では白タク規制で許可されていないが、米国や英国ではタクシーのお客が Uber にかなり流れているらしい。
Uber反対を訴えるドライバーたちのデモも行われている。
こうした動きをどう見るか。
二つに一つだ。

・時代の流れ、利用者の利便性を尊重、ビジネスは弱肉強食だとして Uber を容認する

・タクシー業界が食えなくなるから Uber を規制する



私は後者に賛成する。
技術革新、イノベーションは総論としては良いことだが、多くの人々の雇用を脅かすものはまずいと思う。
新たな仕事を生み出すなら良いイノベーションだが、Uber は従来の職を代替するだけの悪いイノベーションだ。
イノベーションは人々を幸せにするものでなければならない。






2016年3月15日火曜日

今後の政局を予想する   2016.3.15

矢作川(横浜市青葉区)





青空の朝を迎えた。
外はまだ寒い。
春は名のみの風の寒さよ と亡き母が口にしていたことを思い出す。



民主党と維新の党が合流し、民進党と名乗ることが決まった。
安保法制廃案を旗印に共産党とも選挙協力する。
候補者を絞り込んで共倒れを防ぐことができれば、今まで以上の野党当選者を出せる可能性がある。
それをいちばんわかっているのは自民党だろう。



今後の政局を外野から予想してみる。

円高、株安の流れが変わらない限り、消費税増税は延期されるだろう。
伊勢志摩サミット(5月)の後、安倍総理が意思表明すると思う。
そして、消費税増税延期を問う衆議院解散選挙と参議院選挙が同時に行われる。



野党の選挙協力に危機感を持つ自民党は、財界など支持団体へかつてないくらいの強い協力要請を行うに違いない。
公明党もしかりである。
おおさか維新と選挙協力をしたり、次世代の党、日本の心などを自民党に合流させることもあるのではないか。
新党大地(鈴木宗男)も参加すると思う。



野党は選挙協力まではいいが、問題はその先である。
どう考えても一致団結して事に当たる姿を想像することができない。
米国のように二大政党が対峙する姿は実現することはないだろう。









2016年3月14日月曜日

大相撲春場所  2016.3.14

竹林(横浜市青葉区)




今日は終日、雨の予報。
春はよく雨が降る。
これで気温が上がれば草木が一気に芽を吹く。



大相撲春場所が始まった。
琴奨菊の横綱昇進が成るか、注目が集まる。
九州場所で念願の初優勝を遂げたあと、結婚披露、パーティ、イベントへの出席で多忙だったが身体に疲れはたまっていないかを心配していた。
付き合いは最小にとどめて、ゆっくり休んだほうが良いと思うが
大関には大関の考えがあったようだ。
積極的に情報発信して相撲界を盛り上げたい、との考えである。
外野に言われなくても稽古は充分に行っていたのだろう。



初日の土俵は高安を相手に攻め続けて完勝した。
上々のスタートである。
テレビで見る限り、心技体が充実しているように思えた。
上ずることなく落ち着いてルーチンをこなし、土俵では大きな身体の圧力を無駄なく高安に与えていた。
時間いっぱい後の「琴バウアー」では観客がおおいに沸く。
相撲はスポーツでもあり興行でもあるから、これでいいと思う。



鶴竜、白鵬が続けて負けるとは予想外だった。
白鵬は徐々に衰えが来ているのだろうか。
応援する照ノ富士も動きは悪くなかったので安心した。
琴奨菊を中心にこれから14日間、盛り上がる土俵であってほしい。
楽しみな春場所である。



2016年3月13日日曜日

石炭・コークスストーブの思い出    2016.3.13

 
横浜市青葉区





曇り空と冷たい風。
春の寒い日の特徴だ。
真冬ならばダウンジャケット一着でぼろ隠しもできるが、春はそうはいかないから面倒だ。



さて、高浜原発の稼働差し止め判決を大津地裁が下した。
原発稼働に関する裁判は担当裁判官の原発観次第である。
これからも Go と出たり No Go と出たりするだろう。
原発の是非を論じることは非常に難しい。
安全性、経済性、環境負荷の各面から、持続可能性を考慮しながら論理的に詰めていくことは困難を極める。
最後はいかなる思想、哲学を持っているかに依る。



原発のことを考えていたら小学生の頃を思い出した。
大田区立道塚小学校では冬になると教室で石炭ストーブをたいていた。
校舎の裏の一角に石炭を積み上げた場所があり、当番(日直)がトロッコで教室までせっせと運んだものだ。
石炭はつやつや黒光りしていて奇麗だった。



薪も小分けにして積み上げられていた。
火付けの新聞紙は当番持ちだったと思う。
ダルマ型のストーブに、まず新聞紙を敷きその上に薪をくべる。
マッチで新聞紙に火をつけて、燃え盛る一歩手前くらいで石炭をくべる。
このタイミングを誤るとうまく燃焼しなかった。
失敗を繰り返しながら成功率を高めていったものだ。
うまく燃焼できると達成感があった。



銀色のダクトが教室のなかを針金で釣られていて、煙を外へと出していた。
いつしか石炭がコークスへ替わった。
当時はなんとも思わなかったが、エネルギー効率やコストが安いなどの理由があったのだろう。
御園中学でもストーブへ燃料をくべた記憶がかすかにある。
九段高校はガスストーブだったように思うが定かではない。
どなたか覚えていたらコメント欄で教えてほしい。
「匿名」にチェックを付ければ投稿できます。



石炭・コークスで暖をとっていた時代はとてものどかだった。
今なら環境問題でとんでもないことだ。
タイムマシンがあればあの時代を覗いてみたい。
のどかな時代の懐かしい思い出である。








2016年3月12日土曜日

ECBの追加金融緩和政策   2016.3.12

溜池山王駅





マンションのカーテンを開け放つと、まぶしい春の陽光が窓越しに降り注ぐ。
このところ雨、曇りが続いたので太陽の光がうれしい。




さて、ECB(欧州中央銀行)が追加金融政策を発表した。
マイナス金利をさらに下げ、国債購入額を増やすというものだ。
金融機関が企業へ貸し出しを増やすことによって、投資を促し景気を押し上げることを狙っている。
日銀が2月16日から行っていることと同じである。



日銀やECBが行っている金融政策はイレギュラーなことだと思う。
そもそも金融政策の王道は、プラス範囲での金利の上げ下げで行うものである。
たとえば、景気が過熱しているから金利を上げて企業の不動産などへの投資を抑え気味にしよう、ということ。
これが本筋の金融政策である。



民間銀行から中央銀行が国債を買いまくってお金を流す、とか貸し出し促進のために金利をマイナスにするというのは限度を超えている。
小規模の国債購入ならいざ知らず、国の発行する国債のほとんどを日銀が購入するという現象はおかしいし、危うさがつきまとう。



デフレを克服する狙いで始めた金融緩和政策だが、たいした効果を出せずに極端なところまで突っ走ってしまった。
お金を貸したらプラスの金利がつく、という当たり前の世界へ早く戻すべきである。
日銀の国債購入も終わりを見据えてほしい。




2016年3月11日金曜日

3.11 2016.3.11

千代田区(2月)





3.11を再び迎えた。


亡くなった方々の慰霊と被災地復興を祈って、2時46分には静かに黙とうをしたいと思う。

2016年3月10日木曜日

【訃報】 ジョージ・マーティン     2016.3.10

デザート







昨夜は冷たい雨が降った。
風まじりの強い雨だった。
明けた今朝も雨こそ上がったがはっきりしない天気だ。
典型的な寒い春の日である。



ビートルズのファンならば誰もがジョージ・マーティンの名前を聞いたことがあるだろう。
昨日、亡くなったことが短く報道された。
享年90歳。



氏はビートルズのプロデューサーとして大成功を収めた。
もともと音楽の素養が高く、ビートルズの音楽作りへ絶えざる助言を与えたと言われている。
Penny Lane のトランペットソロも彼の働きかけだそうだ。



20年前くらいに氏が「In My Life」というタイトルのアルバムを出したので買い求めた。
ビートルズのさまざまな曲を彼流にアレンジし、アーチストに歌わせた作品である。
BONNIE PINK という日本人女性アーチストが「Blackbird」を歌っていることに驚くと共に、うれしく感じたことを覚えている。
名曲「In My Life」は彼のピアノソロだった。
アルバムに添付された小冊子には「このCDを最後に音楽活動は終える」という内容のメッセージが添えられていた。
彼が関与したビートルズの曲のなかでもとくに好きな曲を選曲したアルバムだと思われる。



今日は久しぶりにそのアルバムを本棚の奥から探し出して聴いてみようと思う。
ビートルズに関わる人がまた一人いなくなった。
とても寂しい気分である。








2016年3月9日水曜日

国際金融経済分析会合   2016.3.9

皇居前から丸の内を望む(2月)






朝からどんよりとした空模様。
昼には雨に変わる予報だ。
春に多い天気である。



まもなく 3.11。
先週くらいから被災地に関する報道が多くなっている。
内閣府からも東日本大震災五周年追悼式の知らせと、国民への黙とうの呼びかけが発信されている。





来週16日には国際金融経済分析会合が開催される。
内閣に有識者を招いて世界経済に関するヒアリングを行うというものだ。
伊勢志摩サミットまで5回開く予定とのこと。
16日には米国のノーベル経済学賞を受賞した学者も参加する。



安倍政権のアベノミクスはリフレ派と呼ばれる経済学者たちの経済理論を採用したものだ。
総理のブレーンを務める浜田宏一氏(イエール大学)、本田 悦朗氏(静岡県立大学)はともにリフレ派の経済学者だ。
リフレとはリフレーションの略で、デフレ脱却のために金融緩和を積極的におこなうべしという経済政策をいう。
日銀の異次元金融緩和、最近のマイナス金利政策はすべてリフレ派の経済理論に基づいて行われている。



国際金融経済分析会合にもリフレ派経済学者が呼ばれることになるだろう。
リフレ派の経済学者は消費税増税に反対の立場である。
極端な人は増税不要とまで言う人もいる。
経済が活発になれば税金は増えるから不要だという。
増税やむなしとしても、デフレから脱却してから行うべしという主張だ。



リフレ派の学者がこの会合で幅をきかせるならば、消費税増税先送りの結論が導かれる可能性は高いと思う。
私はリフレ派理論には懐疑的だが、消費税増税先送りには賛成である。
もう少し、経済が明るくなるまで待ったほうが無難ではないかと思っている。