2013年11月6日水曜日

黒人霊歌とGospel  2013.11.6

Brooks Brothers (表参道)   by GR DIGITAL Ⅲ
 
 
 
黒人霊歌とGospel
 
 
黒人霊歌は African-Americans (アフリカ系アメリカ人)にとって
苦痛に満ちた時代に生まれた唄です。それは、彼らが故郷である
アフリカ大陸から何千マイルも離れた見も知らぬ地まで奴隷船で
運ばれ、そこで奴隷として生きなければならなかったという
極めて切迫した現実のなかで生まれました。
 
アメリカ合衆国に連れてこられた彼らは奴隷主である白人の教会に
連れて行かれ、教会の礼拝を経験しましたが、彼らが真の意味で
魂の解放を得たのは、一日の苦役を終えた夜遅くに仲間と
秘密に集まりあって、白人たちの家から離れた場所で
自分たちだけの礼拝を持って、神に祈り、歌い、踊った時間で
あったと伝えられています。
それが彼ら自身のキリスト信仰の形でした。
 
彼らが集まった場所は Hush Harbor と呼ばれ、白人たちの教会を
「目に見える教会」としたならば、Hush Harbor は社会的に
「見えない教会/隠れた教会」といえました。
奴隷主たちは奴隷たちが集団を形成することを非常に警戒
していたため、Hush Harbor が発見されれば刑罰を加えられるのは
明白でしたが、その危険のなかで彼らは集まりました。
 
黒人霊歌の歌詞と音楽は、逆にそうしたテンションによって
強められたともいえるでしょう。
そうした切迫した日常からの解放、人間としての真の自由を
求める魂、彼らがアフリカ人として継承してきた文化/伝統/
習慣の発現、イエスキリストを信じる新しい信仰のなかで
彼らの求める自由が実現されるという希望の確信、そのすべてに
よって Spiritual 黒人霊歌は生み出されました。
 
 
 
 
以上は、私が指導を受けている黒木 真先生の書かれた
プリントを引用しました。