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写真は昨年12月の上旬に購入した日経ビジネス臨時増刊(12月21日号)
である。
日経ビジネスそのものは定期購読していない。
かつてのような記事のクオリティが失われたように感じているからである。
私が社会人駆け出しの頃は、書店や駅売店では販売していなかった。
定期購読者だけに提供される”特別な”経済雑誌だった。
それがいつの頃からか、どこでも購入できるよう方針が変わった。
購読者数の増加を狙ってのことなのだろうが、かえって裏目に出ている
ように思う。
今回、臨時増刊を購入したのは偶然、通勤電車のなかで他の人が
読んでいる記事に興味をひかれたからである。
それは2010年の世界経済、日本経済を予測した記事だった。
実際に読んでみると「買ってよかった」と思える内容だ。
データに基づいてエコノミストが論理的に考えをまとめている。
なかでも、藻谷俊介氏の「国内景気」に関する見通しは説得力のある
ものだ。要約すると以下のようになる。
・各国ごとの鉱工業生産指数の動きを2008年9月を100として比較。
(2008年9月はリーマンショック発生月)
・各国とも直後は落ち込んだ。
・中国は同年12月、インドは2009年2月に100に戻し、その後は力強く回復。
・日本はどこよりも下落が大きく、2009年2月の67が底になった。同年9月で
82まで戻しているものの、他国と比較するとまだ上昇の余地がある。
・過去の不況でも日本は落ち込んだ後、結局は世界の流れに追いついており
2010年は回復の年になる可能性が高い。
経済予測は占いではない。
しかし、上場企業の経営者の景気予測も根拠が漠然としていたり
願望から来る予測もけっこう多い。
典型的なパターンは「前半は不景気が続き、後半は回復するだろう」と
いう、「時間がたてば良くなるさ」的なものである。
藻谷俊介氏の予測は、そのとおりになるかどうかは別にして、データに
説得力がある。
私は氏の予測を信じるし、2010年の景気回復に期待している。