2008年7月26日土曜日

いつも音楽と共に生きてきた(海を泳ぐ男) 2008.7.26

             セミさなぎの抜け殻    2008.7.26 撮影



コンサートはいいものである。
ライブで聴いた曲が俄然好きになった経験は、多くの人に
覚えがあるのではないだろうか。



私は二年前のつま恋コンサート(吉田拓郎&かぐや姫)で
そんな曲に出会った。
海を泳ぐ男」(作詞・作曲・編曲 吉田拓郎)がそうである。
それまでは聴いたことのない、知らない曲だった。



海を泳ぐ男

あんまり 夜が滲みるから
闇にまぎれて ハネてみる

やさしくするのは 悪くない
顰めっ顔は 似合わない

あの頃 急いだ 人生
今はしみじみ なつかしい

時代は変わったそうだから
君のうしろに 僕はいる

世界をナナメに 泳がない
僕等は 胸にしみている 

若さが街に 流れこみ
遠い記憶と口づける

かしこい事など ウソだから
少しくらいは いさましく

幾千万の経験は
夢のかけらが 消えたあと

時代は 変わったそうだから
何かが古く なって行く

いきがらないでも よくなった
僕等は 胸にしみている

ありのままで いればいい
こだわる程のことじゃない
あれはみんな 陽炎だったから
今は少し滲みるさ この胸に


*赤文字は筆者にて


誰しも自分のことは自分が一番わかっていると思う。
しかし、他人の言葉や歌詞を聞いて初めて自分の心に
気付かされることもある。
この「海を泳ぐ男」を聴いて、二年前、自分の気持を代弁
してくれていることに気付いた。




この曲は1992年にリリースされている。
ということは、拓郎が44~45歳あたりに作られた曲だ。
若さ、つっぱり、勢い、無鉄砲さに時として自分を制御
することができない青春時代。
そうした世代を過ぎて、落ち着いた自分を見つめる心境が
詠われているように思う。



このことはいつか書いてみたかったことのひとつだ。
今日も聴いて、心に滲みた。









             池の魚