2009年10月3日土曜日

Fさん  2009.10.3






期末から期初へ変わる一週間があわただしく終わった。
仕事上の懸案もあったし、考えさせられるできごとも多々あり
体力的・精神的に疲労した週になった。



期末(水曜日)が職場の送別会。
昨日は関係会社の仕事パートナー・Fさんと私的に送別を行った。
Fさんは10月に別セクションへ異動することが決まった。
今回の異動は本人にとって不本意なものであることは明らかだった。
理由をここでは詳しく書くことはできないが、不祥事など問題を起こした
訳ではない。



私は一年半前に現職場へ赴任した。
彼も同時期に赴任し、以来、東京地区における仕事のパートナーとして
何かと相談したり、時には共に行動したりで私にとって頼りになる人だった。
彼を失うことは私にとっても痛手である。
今回の異動でひとまず付き合いが切れることになるが、私は共に行動して
くれた彼に感謝の意を表する趣旨で飲むことにした。
異動の心境に触れるかは彼次第とした。



飲み始めてすぐ、彼は今回の異動がいかに意に沿わないかを語り始めた。
無念さ、悔しさがごちゃ混ぜになった今の心境をあらわにした。
心配させることになるから家族には多くは話せないこと、寝付いても夜中に
目覚めてあれこれと考えてしまう夜が続いていることを告白した。
話を聞きながら、私は彼がウツの初期段階にあることを察知した。



早朝覚醒はウツの典型的な症状である。
夜中から明け方にかけて目覚めてしまい熟睡感が損なわれる。
眠れないから頭( = 精神)が休むことができず、昼間の集中力が落ちる。
体力的にも疲労感が蓄積されていくので、この状態が続くと危険だ。



私は彼に心療内科受診を強く勧めた。
ウツ症状は早めに手立てをすれば回復も早い。
有効なクスリを服用して熟睡感を味わい、消耗している心身のエネルギーを
平常レベルに戻すことが肝要であることを説いた。
彼もこの状態がずっと続いたらどうしようと困惑していたという。
心がダメージを受けて悲鳴をあげているのであって、精神的に弱いから
起きていることではないことも繰り返しインプットした。



おそらく今日、彼は心療内科へ行ったと思う。
適切なクスリを服用し、今夜はぐっすり眠れることを祈っている。
苦しい状況は変わらないけれども、心身のエネルギーがあれば立ち向かう
ことができるのだ。