2024年12月9日月曜日

アサド独裁政権崩壊   2024.12.9

Bing Wallpaperより





親子2代にわたって50年以上続いたシリアのアサド独裁政権が崩壊した。
(わが国の近隣にも親子3代にわたる独裁政権の国がある。)
何が起きたのか、なぜ崩壊したのかを整理してみる。


シリアでは2011年に民主化運動が起きたが、アサド政権がそれを弾圧。
以降、長い内戦になった。
アサド政権側をロシアとレバノンのシーア派組織ヒズボラが支援してきた。


つい先日のこと。
11月27日を起点として反政府勢力が一気に攻勢をかけ、主要都市を次々に陥落。
首都ダマスカスも押さえ、アサド一家はロシアへ亡命し政権は崩壊した。
以前ならばロシア、ヒズボラが軍事支援を行い反政府勢力の拡大を抑えてきた。


ロシアはウクライナ侵略に必死で軍事的な余裕がなく、ヒズボラはイスラエルに弱体化されて共にシリアを支援することができなかった。
パワーバランスが崩れていたスキをついて反政府勢力が国盗りに成功した訳である。


今後、シリアがどんな国になっていくのかはわからない。
独裁政権が崩壊すると、さらに国が混乱するのはよくあるパターンだ。
フセインなき後のイラク、カダフィ大佐なき後のリビアしかり。


独裁政権が終わるのは人道的に良いが、大事なのはその後。
国民が幸せになれるかはまた別の話だ。
シリアの場合はどうか。