2024年12月25日水曜日

再び「安全地帯・零ZERO-旭川の奇跡-」    2024.12.25

和栗のモンブラン大福(末広庵)  12月25日






先日、このサイトでNHK番組「安全地帯・零ZERO-旭川の奇跡-」を
紹介した。


私はこの番組に強い感銘を受けた。
もともと安全地帯は大好きだった。
昨日、再度 NHK+ で観なおしてみた。
またしても心を強く揺さぶられた。


かつて安全地帯が「ワインレッドの心」をヒットさせ、ある雑誌の
インタビューに玉置浩二が答えた内容を今でも覚えている。
40年前のことだ。
それは「近いうちにもっといい曲をヒットさせます」的な発言だった。
そして言葉通り「恋の予感」、「熱視線」、「悲しみにさよなら」、「碧い瞳のエリス」を立て続けにヒットさせた。


番組「-旭川の奇跡-」を観ると、メジャーデビューする前の彼らは旭川市永山という場所でストイックな合宿生活を送り音楽性と演奏力を磨き上げたことがわかる。
将来の成功を信じ、しっかりと基礎を固めていたのである。
いちばん多いときで8名ものメンバーで切磋琢磨を重ねていた。
そのうち3名は各々の事情で花開く前にバンドから去っていった。


井上陽水のバックバンドに指名される幸運をつかんだのも、確かな実力が中央まで聞こえたからである。
陽水から「ドラマー(大平)を交代させなきゃだめだ」と言われ、玉置は困った。
大平はドラムの素人だったが、玉置が熱心にバンドへ引っ張り込んだ経緯がある。
大平は一生懸命練習に明け暮れ、技術を上達させていった。


玉置は泣く泣く大平に引導を渡し田中を起用した。
プロミュージシャンの世界は、非情にも思える実力の世界だ。
音楽の世界で成功する、という目標を達成させるために玉置は心を鬼にした。


バンドとは別の道を選んだ3人が、それぞれに現在の気持ちを語る場面が秀逸だ。
彼らは若き日の人生の選択を後悔する気持ちがあることを隠さない。
それでいて、今の生活に満足している。


そんな人間模様も織り込まれた素晴らしい番組である。
28日まで(実質27日まで)にはもう一回観たい。