2007年6月3日日曜日

火事場の馬鹿力     2007.6.3


月末、月初と続いた先週は珍しくハードな一週間となった。


5月度の売上計上をしくじってはならないという
意識がベースにあり緊張しながらも、片方ではヤマを迎えた大型商談に
勝ち抜くべく関係者と折衝・調整を続ける毎日となった。
すべてを完了した水曜日(5月30日)の晩は
気持が昂(たか)ぶっているのが自分でもわかるほどだった。
いわゆるハイテンション状態である。


しかし、この年齢になるとやはり無理は続かない。
翌・木曜日(5月31日)の午後から注意が散漫になり、これ以上続けても能率は
上がらないと悟り、仕事をやめてさっさと帰宅した。
夕食を終えソファに横たわると、あっという間に寝入ってしまっていた。
翌翌・金曜日(6月1日)も疲れを持ち越しているのがわかった。


そんな疲労からようやく回復したな、と感じたのは今朝である。
自宅近くの小さな神社に商談成功を祈念したあと、いつもの散歩道を歩いてきた。
歩きながらあれこれ思いをめぐらせる。
なかなかピリっとしない大型商談関係者に厳しく接したことへの反省とともに、
同じ轍を踏まないための体制、方策を考える。
テンションが下がって冷静になり、この一週間を振り返る余裕が出たのだ。


動物は獲物を前にしてテンションを上げる。
外敵を前にしても同様だ。
それはいつもの能力以上に力を発揮するため神から授かった本能であろう。


先週の私はそんな状態にあったと思えば納得できる。
集中力が異常に高まり、意識が研ぎ澄まされていた。
しかしそれは非常時であるから、長くは続かない。
それでも目先の問題解決には不可欠な力である。


昔の人はこれを火事場の馬鹿力と呼んだ。
先週、私にはこの力が天から降りてきたのである。