2015年12月7日月曜日

日銀の金融緩和政策    2015.12.7

伝統の一戦




日銀がかつてない金額規模で金融緩和を続けている。
2013年4月、黒田総裁就任から始まった金融緩和はいつ終わるのだろうか。



もともと金融緩和とは利率を下げてお金を借りやすくし、経済を活発にさせることである。
ところが現在の金利はゼロ金利すれすれの水準だから、下げる余地がない。
そこで日銀は民間銀行が購入した日本国債を買い上げて、民間銀行にお金を流している。
民間銀行にお金があふれ、企業へ貸し出す金額が増えて経済の好循環が起きることを期待している。
これが今の金融緩和だ。



この金融緩和によって円安、株高は実現した。
実力以上の円高で苦しんできた企業は、ここ2~3年おおいに潤っている。
その意味においては効果大であった。
しかし、その一方で不安なことがある。
国債不安である。



国債とは国が借金をすることである。
国が発行する国債の大多数を日銀が次々と買い上げていくことは、歪(いびつ)な姿である。
日銀は経済価値を生み出す活動(生産など)をしていない。
適切なたとえが思い浮かばないが、タコが自らの足を食べているような、そんな感覚が私にはある。
この状態を長く続けることに不安感を持つ人は少なくない。



この先、日銀はどう金融政策を行っていくか。
円安、株高効果は高く評価できるが、そろそろ手じまいにして
不安に思う国民を安心させてほしいと願っている。