カナダ ブリティッシュコロンビア州(Bing Wallpaperより)
千秋楽を待たずに優勝が決まったのは随分と久しぶりだ。
なんだかんだ必ずもつれて最後までわからない場所になるのが通例だ。
それだけ今場所の大の里は強さが際立っていたということだろう。
活躍した力士、もうひとつだった力士をみて思うことが多い。
以下、その思いを列挙してみる。
・若隆景(12勝3敗:小結)が復活した。来場所は関脇に上がるだろう。相撲巧者だが体格から判断して関脇あたりが最適な地位だと思う。それ以上求めても相撲生活が苦しくなる。
・大栄翔(11勝4敗:関脇)も安定して強い。押し・突き相撲なので大関が最適地位か。組めないと横綱は狙えない。
・霧島(11勝4敗:関脇)が本来の動きを取り戻してきた。この人も体格から判断して大関止まりか。それ以上求めると苦しくなる。
・琴櫻(8勝7敗:大関)が低迷している。長所が消され弱点が目立つ。体格も良く血筋も良いのでファンはどうしても横綱を求める。今は”横綱は遠くなりにけり”状態。このスランプを抜け出した時が大きく開花する時だろう。
ファンはひいきの力士を「もっと上へ」と望む。
当然の心理だ。
ただし、その力士の持つポテンシャルから判断して、本来適した地位というものがあると思う。
上へ上へあがることだけが良いことではない。
あがろうとする努力・鍛錬は否定されるものではないが、名大関・名関脇として活躍するほうが本人も相撲界にも良いと思える時がある。
今場所はとくにそのことを感じた次第である。