2017年2月16日木曜日

北朝鮮  2017.2.16

生田緑地



北朝鮮は世界でも稀(まれ)なる世襲制社会主義国である。
社会主義国とは名ばかりで、実質は金一族による王朝独裁政治である。
その王の命令によると思われる異母兄暗殺がマレーシアで起きた。


もともと金王朝の初代(金日成)も、多くの政敵を粛清して権力基盤を築き上げた人物である。
革命のために血を流すことにためらいのない政治文化がある。
二代目(金正日)も強固な独裁を敷き、日本人拉致も彼の指示により大規模に行われた。


三代目(金正恩)の暴れん坊ぶりは今に始まったことではない。
国民は貧しいのにミサイル開発・核開発に国富を浪費し、独裁を極めて好き勝手にやっている。
金正日のDNAを引き継ぐ異母兄・金正男が、いつか自らの地位を脅かす潜在的脅威と考えていたのであろう。


この現代において、かような暗殺が行われることに不気味さを感じる。
考えてみれば、わが国でも戦国時代には似たようなことが珍しくもなく行われていたはずだ。
あの国は日本の戦国時代ほどの意識で政治が行われている。
その認識でわが国の防衛体制を考えなくてはならない。