2017年2月28日火曜日

揺り戻し  2017.2.28

渋谷



今日は全国的に晴れ予報だ。
首都圏は最高気温11℃というから、ほどほど暖かくなる。
札幌も最高気温が2℃となり、氷点下の寒さから解放される。


春の陽気は三寒四温。
暖かくなったり寒さが戻ったり、変化はギザギザで起きる。
それでもトータルでみれば、少しづつ暖かくなっていく。
実社会(人間社会)もそれに似ていて、一方向まっしぐらということは少ない。
一進一退だったり、二進一退だったりしながら動いていく。


米国で富裕層とそれ以下の格差が大きくなり、是正すべしと主張したサンダース氏(民主党)が支持を集めた。
えげつなく広がった格差に対する”揺り戻し”の民意の高まりであろう。
結果的にクリントン氏支持者数がサンダース氏のそれを上回り、クリントン氏が決選投票に進んだ。
ただし、サンダース氏の主張は米国から消え去ったわけではない。
そのエキスは今後の米国政治に反映されるだろうし、再び大きな波を引き起こす可能性も残している。


そのクリントン氏を退けたトランプ氏。
クリントン氏にない新しさ、白人労働者層の不満・不安、オバマ政権の軍事・外交政策への不満、クリントン氏の醸し出す嫌な雰囲気、などなどを追い風に大統領に就任した。
トランプ氏は就任早々、前政権の政策を次々と覆(くつがえ)している。
TPP離脱、オバマケア廃止に続いて、軍事費の大幅増額にも舵を切る。
中東への関与から手を引いたオバマ政権の姿勢への”揺り戻し”だ。


トランプ氏の政権運営に行き過ぎがあれば、この先、揺り戻しの揺り戻しが起きるだろう。
わが国でも、小泉政権以降のだらしない自民党政権に揺り戻しが起こり、民主党政権が誕生した。
「こりゃアカン」と再び揺り戻しが起こり、今の安倍政権に至っている。
現実社会は行きつ戻りつ、より良い状態を模索しながら動いている。